S&Pグローバル、気候クレジット分析ソリューションに物理的リスク評価を追加

10月25日、S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスと経営コンサルティングファームOliver Wymanは、気候変動に対する企業やポートフォリオの物理的・財務的エクスポージャーを顧客が理解・管理できるようにすることを目的とした「クライメート・クレジット・アナリティクス」ソリューションに、気候関連の物理的リスクを追加したことを発表した。

S&PグローバルとOliver Wymanは、金融機関や企業が気候変動や低炭素経済への移行が取引先や投資先の信用力にどのような影響を与えるかを評価するためのソリューションとして、2021年6月にクライメート・クレジット・アナリティクスを発表している。本ソリューションは、S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのクレジット・アナリティクスのリスクモデルと業界固有のデータセットを、Oliver Wymanの気候シナリオおよびストレステスト機能と組み合わせることで、気候シナリオを企業レベルでのシナリオ調整後の財務およびスコアに変換する。

今回の機能強化により、クライメート・クレジット・アナリティクスは、4つのCMIP6気候変動シナリオに基づき、7つの気候変動関連ハザードの範囲にマッピングされた、2万社以上の企業の物理的リスク・エクスポージャーと関連する財務情報を提供するS&Pグローバル・サステイブル1データを含むことになる。

【参照ページ】
(原文)S&P Global Market Intelligence and Oliver Wyman Enhance Climate Credit Analytics with Addition of Climate-related Physical Risks
(日本語参考訳)S&Pグローバル、気候クレジット分析ソリューションに物理的リスク評価を追加

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る