モルガン・スタンレーとスタンフォード大学、企業活動が自然に与える影響を評価する無料ツールを発表

モルガン・スタンレーとスタンフォード大学、企業活動が自然に与える影響を評価する無料ツールを発表

10月3日、モルガン・スタンレーのInstitute for Sustainable Investingとスタンフォード大学を拠点とするNatural Capital (NatCap) Projectは、プロジェクトや活動が自然の生態系に与える潜在的な影響を評価するための新しいツールの開発を発表した。

新しいエコシステム・フットプリント・ツールはオープンソースで、無料で使用できる。

モルガン・スタンレーとスタンフォード大学によると、企業や投資家が、自社の活動が大気、水、土壌、生物多様性などの自然資産に与える影響を検討・測定し、生態系サービスへの影響がどのようなリスクや機会を生み出すかを検討する傾向が強まっていることを受けて、新しいソリューションが発表された。

さらに、自然関連のリスク管理と開示に関するタスクフォース(TNFD)の最終勧告が最近発表されたことを受け、企業は自然損失と生物多様性に関する報告を増やす可能性が高い。TNFDは、自然関連の影響と依存関係を評価するための追加ガイダンスとして、新しいツールに関するNatCapによるケーススタディを提供している。

新しいツールは、人間が作り出した構造物が生態系サービスに与える影響を、景観上の物理的なフットプリントに基づいて計算する。本ソリューションによって施設を開発する場所を選択する企業は、生態系の損失による水質、人々が自然にアクセスする能力、沿岸の洪水や浸食への暴露などの影響を比較することができると述べた。

【参照ページ】
(参考記事)Morgan Stanley and Stanford unveil ecosystem footprinting tool

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