InterContinental Energy、グリーン水素プロジェクト開発のため約171億円を調達

InterContinental Energy、グリーン水素プロジェクト開発のため約171億円を調達

9月26日、大規模クリーンエネルギープロジェクト開発企業である InterContinental Energyは、機関投資家GICからの継続的な戦略的株式投資と、Hy24からの新たな株式投資を含む1億1500万ドル(約171億円)の出資を受けたと発表した。

InterContinental Energyは本投資により、グリーン水素プロジェクトのポートフォリオの展開を加速させる。 InterContinental Energyは、オーストラリアと中東を拠点とし、風力と太陽光の資源を提供する沿岸砂漠に位置するプロジェクトを開発しており、コスト競争力のあるグリーン燃料を大規模に供給することができる。

水素は宇宙で最も豊富な化学物質である。燃料として燃やすことができ、CO2を発生させず、水だけを作ることができる。しかし、純粋な水素を製造するには、歴史的に化石燃料を燃やす必要があり、最終的には化石燃料をエネルギーとして使用するよりも多くの廃棄物が発生していた。しかしグリーン水素は、CO2を排出しない再生可能エネルギーから作られる。国際エネルギー機関(IEA)は、2030年からグリーン水素の需要が急増すると予測している。しかし、その前に、再生可能エネルギーの容量、インフラ、電解、輸送、貯蔵などの分野に大規模な投資を行わなければならない。

 InterContinental Energyは、プロジェクトの第一段階として、2030年末までに最大10GWの再生可能エネルギー設備を導入し、全体として100GW近い設備容量を実現することを目指している。

グリーン水素の市場は、2050年までに年間4億5,000万トンから6億トンに達すると予測されている。 InterContinental Energyのプロジェクト・ポートフォリオでは、5MTPA以上のグリーン水素を生産し、50MTPA以上のCO2を相殺することができると予測されている。

Hy24の投資は、同社のClean Hydrogen Infrastructure Fundから行われる。Hy24は昨年、水素インパクトファンドであるClean H2 Infra Fundのために20億ユーロ(約3,141億円)を調達したと発表しており、クリーン水素バリューチェーンのみに投資する世界最大のインフラファンドとなる。

【参照ページ】
InterContinental Energy Enters Next Growth Phase with Strategic Investments from GIC and Hy24

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る