9月27日、HVACおよび空調制御ソリューション企業のTrane Technologiesは、ビル所有者の脱炭素化とエネルギー消費の削減を支援することを目的とした、人工知能とクラウドベースのビルシステム最適化ツール「Trane® Autonomous Control Powered by BrainBox AI」を発表した。
ビルは温室効果ガス排出の大きな要因であり、世界の排出量の約15%を占めている。また、その長期的な性質から、代替が最も難しい調達先のひとつである。2019年、Traneは「ギガトン・チャレンジ」を導入し、2030年までに顧客のフットプリントから10億トンの炭素排出量を削減することを目標としている。
Traneによると、新ソリューションはAIを使用して最適化アクションを自動的かつ継続的に特定・実行し、予測的な気象データから居住傾向までさまざまな変数を組み込んで、建物性能と持続可能性の向上を実現する。
同社によると、米国を拠点とする顧客と複数のサイトで新ソリューションをテストした結果、エネルギー性能が大幅に改善され、100以上の施設で二酸化炭素排出量が30%以上削減されたという。
Traneは、新しいソリューションは、持続可能性の目標とともに、ギガトン・チャレンジの目標を直接サポートするものであると述べている。Traneの気候変動目標には、スコープ3排出量、すなわち、同社が直接管理できないバリューチェーンからの排出量を2030年までに55%削減する目標や、同社製品の使用による冷却トンあたりの排出量を97%削減する目標、2050年までに全世界の事業活動における温室効果ガス排出量を90%削減する目標が含まれている。製品の使用とサプライチェーンを含むスコープ3排出量は、同社のカーボンフットプリントの大部分を占めている。
【参照ページ】
(原文)New Trane® Autonomous Control Powered by BrainBox AI® Propels Building Performance and Decarbonization Forward with Artificial Intelligence
(日本語参考訳)Trane がAIベースのビル脱炭素ソリューションを発表