8月1日、ShellとLufthansa航空は、180万トンの持続可能な航空燃料(SAF)の供給契約を締結する計画を発表した。本契約は商業的なSAF取引として過去最大級であり、両社にとっても過去最大となる。
本契約により、ShellはLufthansaに対し、世界各地の空港で5億9400万ガロンのSAFを供給する予定である。両社によると、本契約はShellの「2030年までに航空燃料販売量の少なくとも10%をSAFで賄う」という目標と、Lufthansaの「CO2ニュートラルな未来の航空にとって不可欠な要素であるSAFの利用、市場拡大、利用の促進を目指す」という目標の双方に貢献することになる。
航空業界は、温室効果ガス排出削減の重要な原因として、注目されており、世界全体の排出量の2~3%を占めている。また対策を講じなければ、今後数十年間で劇的に上昇するとも言われている。SAFは、従来のジェット燃料に比べ、ライフサイクルでの炭素排出量が最大80%少ないことから、市場関係者は、航空機産業が気候変動への影響に対処するための重要な手段のひとつと見なしている。
潜在的な供給契約の下でのSAFは、最大4つの異なる承認された技術経路と、幅広い持続可能な原料によって生産される可能性がある。現在のSAFのほとんどは使用済み食用油などの生物起源残渣から製造されているが、Shellは水素やCO2回収などの原料からSAFを製造する方法を見つけるための研究開発が進行中であることを指摘している。
【参照ページ】
(原文)Shell and Lufthansa Group sign non-binding Memorandum of Understanding for sustainable aviation fuel (SAF) supply
(日本語訳)Shell・Lufthansa、過去最大規模の持続可能な航空機用燃料の契約を発表