Northvolt、カナダに約7,500億円のギガファクトリーを建設へ

9月28日、電池メーカーのNorthvoltは、カナダのモントリオール近郊に新たなギガファクトリーを建設する計画を発表した。2026年に操業を開始する本プロジェクトの第一段階への投資額は50億米ドル(約7,500億円)に達する見込み。本プロジェクトは、Northvoltにとってヨーロッパ以外では初のギガファクトリーとなる。

2016年に設立されたスウェーデンを拠点とするNorthvoltは、電池製造の持続可能なモデルを開拓してきた。再生可能エネルギーで工場に電力を供給し、資源の使用を最小限に抑え、電池のリサイクルに注力することで、石炭ベースのエネルギーを使用して製造されたものよりもカーボンフットプリントが80%低い電池を提供することを目標としている。同社は、2030年までにセルの年間生産量を150GWhとする目標を掲げており、すでにBMW、フルエンス、スカニア、ボルボ・カーズ、フォルクスワーゲン・グループなどの顧客から550億ドル(約8.2兆円)の受注を獲得している。

Northvoltは、北米の立地を徹底的に検討した結果、ケベック州のマクマスタービルとサン・バジル・ル・グランにある170ヘクタールの新プロジェクト用地を選んだと発表した。この用地は、100%再生可能エネルギーによるセル生産を可能にする水力発電ベースの電力を供給し、北米の自動車バリューチェーンに理想的な立地である。

プロジェクトの初期段階は、正極とセルの製造、リサイクルを含み、セル製造能力は30GWhに達し、最終的には60GWhに達する予定である。同社によると、本プロジェクトはカナダ政府とケベック州政府の支援を受けて開発されている。

【参照ページ】
(原文)Northvolt choisit le Québec, Canada, pour sa première usine à l’extérieur de l’Europe
(日本語参考訳)ノースボルト、カナダに50億ドルのギガファクトリーを建設へ

関連記事

“CSAセミナー"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…
  2. ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    2025-3-31

    ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-3-27

    【GPIF発表】「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」選定結果

    3月11日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、国内株式の運用を委託している運用機関に対…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る