8月29日、香港の中央銀行である香港金融管理局(HKMA)は、銀行がネット・ゼロ経済への移行を計画する際の一連の原則を発表した。
香港金融管理局の重要な機能のひとつは、銀行システムを含む金融システムの安定性と完全性を促進することである。香港金融管理局(HKMA)の銀行政策担当エグゼクティブ・ディレクター、ダリル・ホーが全認可機関の最高経営責任者(CEO)に送った書簡によると、新たなハイレベル原則は「銀行が移行において安全性と健全性を維持するのを支援する観点から」策定された。
HKMAが示した原則には、銀行の移行計画の主な目的が移行戦略の実施であれ、リスク管理プロセスの開発であれ、明確な目標と目的を設定することが含まれている。目標はネット・ゼロ移行に沿ったものとし、目標はパリ協定の目標に沿ったものとするよう指導されている。
HKMAの原則はまた、銀行に対して、ガバナンス、アカウンタビリティ、リスク管理の枠組みなどの内部プロセスや、必要に応じて事業戦略やモデル、商品、サービスに移行への配慮を統合すること、さらに、顧客から関連情報を収集し、各セクターがネット・ゼロ経済への移行で直面するリスクと機会を理解することを含め、各自の移行経路について顧客に関与することを指導している。
香港金融管理局が銀行に対して定めた追加原則には、移行計画のプロセスや計画の透明性を高めること、気候シナリオやセクター別の移行経路が時間の経過とともに変化する場合は、移行計画を見直し、更新することなどが含まれる。