3月10日、Microsoftは、2030年までにカーボン・マイナス、ウォーター・プラス、廃棄物ゼロを達成するというサステナビリティの目標に向けた同社の進捗を紹介する年次サステナビリティレポートを発表した。
本報告書では、同社の事業活動による温室効果ガス排出量の削減が大きく進展していることが示されているが、一方で、バリューチェーン全体にわたる排出量への対応という、企業が直接コントロールできない課題も浮き彫りになっている。
Microsoftは、再生可能エネルギーの購入が主な要因となり、スコープ1および2の排出量が前年比で17%減少したと報告している。このような進展にもかかわらず、 Microsoftの全範囲の炭素排出量は2021年に増加し、同社のフットプリントの大部分を占めるスコープ3の排出量は昨年23%増加した。Microsoftのスコープ3排出量の増加は、資本設備の購入、新しいデータセンターとオフィスの建設に関連する排出量、製品の使用の増加、XboxやSurfaceデバイスなどの製品の電力供給に関連する排出量の発生などが原因。
Microsoftは、2020年初頭にカーボン・マイナスを達成する誓約を開始し、業務上の排出量をほぼゼロにする計画で、2030年までにスコープ3の排出量を半減以上することを約束した。同社はまた、1975年の創業以来排出したすべての炭素を環境から除去することを約束している。
同社は、スコープ3排出量に対処し、2030年の目標を達成するために追求するいくつかの取り組みについて強調した。その中には、事業グループごとに年間の炭素強度目標を設定すること、より積極的な排出削減を促すために社内炭素料金を引き上げること、炭素会計の業界標準の成熟と採用を加速するために測定をより重視すること、などが含まれる。Microsoftは、顧客やパートナーが自らの排出量をよりよく管理できるようにするための製品開発にも投資すると述べている。