7月20日、エネルギー貯蔵スタートアップのEnergy Domeは、シリーズB資金調達ラウンドの第2弾で5,500万ユーロ(約87億円)を調達したと発表した。本調達資金は、ユーティリティスケールの貯蔵ソリューションであるCO2バッテリーの世界的な商業化の規模拡大を目的としている。
2019年に設立され、イタリア・ミラノを拠点とするEnergy Domeは、CO2バッテリーを用いて太陽光発電や風力発電を配電可能にすることで、再生可能エネルギーの利用拡大を可能にする。熱力学的プロセスを利用して、CO2を常温のエネルギー貯蔵流体として使用する。CO2が温まって膨張し、タービンを回して発電するとエネルギーを供給し、必要に応じてグリッドに配電する。
今回の資金調達ラウンドの第一弾は今年初めに行われ、2022年6月に完了した1,100万ドル(約15.5億円)の転換資金調達ラウンドにも続くものである。
同社によると、本資金調達ラウンドは、世界規模での本格的な商業化を支援するもので、5大陸で電力会社、独立系発電事業者、企業向けに9GWh以上のプロジェクト・パイプラインを手がける同社の成長を加速させる。
本資金調達ラウンドには、Innovation Development Oman Investments、Vopak Ventures、インパクト投資顧問会社Saganaが代表を務める投資家らが新たに参加した。既存の投資家としては、CDP Venture Capital、Green Transition Fund、360 Capitalが参加した。
【参照ページ】
(原文)Energy Dome Expands Oversubscribed Series B Financing Round, Totalling EUR 55 Million (USD 60M)
(日本語訳)Energy Dome、エネルギー貯蔵ソリューションの世界展開に向け80億円超を調達