6月19日、バイデン大統領は、気候変動の影響から沿岸地域や電力網のインフラを保護することを目的とした約29億ドル(約4,100億円)の投資を発表した。
大統領就任初日に米国がパリ協定に復帰したのを皮切りに、バイデン政権では気候変動への対処が重要な焦点となっているが、政権のイニシアティブの多くは気候緩和を対象としている。同政権のインフレ削減法(IRA)と超党派インフラ法(BIL)には、カーボンフリー・エネルギー、製造業、クリーン・テクノロジーを含む分野への気候変動に焦点を当てた投資に約5,000億ドル(約70兆円)の配分が含まれているが、一方で、気候変動への回復力と適応にも500億ドル(約7兆円)以上が割り当てられている。
新たな投資には、エネルギー省(DOE)のグリッド・レジリエンス(送電網の回復力)州・部族フォーミュラ補助金プログラムによる送電網の回復力強化を目的とした5年間で23億ドル(約3,200億円)の投資が含まれる。BILによって認可された同プログラムは、山火事、暴風雨、その他の異常気象など、気候変動によって悪化する事象に対して、米国内の送電網を強化し、近代化することを目的としている。
同プログラムは、自然インフラの構築、海面上昇、ハリケーン、高潮、その他の深刻な気候変動による影響から地域社会や生態系を守ることなど、沿岸地域や五大湖のコミュニティに対する革新的な沿岸の回復力や適応策を支援することを目的としている。
バイデン大統領はまた、新しい国家気候レジリエンスフレームワークを発表する計画を発表した。この枠組みは、今年後半に予定されている「気候に強いコミュニティの構築に関するホワイトハウス・サミット」で発表される予定である。
【参照ページ】
(原文)FACT SHEET: Biden-Harris Administration Makes Historic Investments to Build Community Climate Resilience
(日本語参考訳)バイデン大統領、4,000億円超の気候レジリエンス投資を発表