ペプシコ、約448億円を投じてポーランドにグリーン電力と循環型経済を重視した工場を開設

ペプシコ、約448億円を投じてポーランドにグリーン電力と循環型経済を重視した工場を開設

6月1日、食品・飲料大手のペプシコは、ポーランドに3億ユーロ(約448億円)の工場を開設すると発表した。同社は、ヨーロッパで最も環境に優しい工場として、操業に再生可能エネルギーを取り入れ、水の廃棄を減らし、世界の食料システムの課題への対応を助ける一連の循環経済対策も取り入れていると述べている。

同社によると、本工場は2035年までに気候変動に左右されない工場となる。

ペプシコは、光熱費の削減、屋上のソーラーパネルによる自家発電、将来的には敷地内のソーラーファームを追加する計画など、同工場で行われているサステナビリティに焦点を当てたいくつかの施策について説明した。また、同工場では雨水の収集・回収や、建物のユーティリティに使用するためのプロセス水の加熱も行う予定である。

また、製造工程で余ったジャガイモの皮は、嫌気性消化器技術によって施設の電力供給に利用され、農家が次の作物に使用する低炭素肥料に変換されるなど、同工場の循環型ソリューションも紹介された。

このほかにも、蒸気発生器の電化や、専用の充電ステーションを備えたEVの使用など、さまざまなソリューションを活用している。

新施設の開設は、ペプシコが2021年に開始した包括的なサステナビリティフレームワーク「pep+」に続くもの。「pep+」は、農業の実践、気候、水とパッケージングのサステナビリティ、消費者の健康など、幅広いESGの取り組みを包含している。同社は、2040年までにネット・ゼロ・エミッションを達成し、2030年までにウォーター・ポジティブになるなどのサステナビリティ目標を掲げている。

ペプシコによると、本工場で製造された製品はヨーロッパ20カ国以上に輸出され、450人の新規雇用を創出する予定である。

【参照ページ】
(原文)PepsiCo opens 1 billion zloty snack plant in Poland
(日本語参考訳)ペプシコ、約448億円を投じてポーランドにグリーン電力と循環型経済を重視した工場を開設

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-8-20

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?(再掲)

    ※2025年5月28日公開済みの記事を一部更新し再掲している。 企業のサステナビリティ関連の…
  2. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…
  3. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…

ピックアップ記事

  1. サステナビリティ開示におけるタクソノミ導入と実務対応のポイント

    2025-8-22

    サステナビリティ開示におけるタクソノミ導入と実務対応のポイント

    2025年8月8日、金融庁は、「2027年版EDINETタクソノミの開発案」を公表した。これは、I…
  2. 2025-8-19

    PR【対談&ワークショップ】第一生命が語る「ESG開示」と「企業価値向上」

    毎回満員御礼でご好評をいただいているESG Journal 会員向けのESG Journal …
  3. 2025-8-18

    金融庁、EDINET新タクソノミ案公表 27年版ではサステナ情報開示も検討

    8月8日、金融庁は企業の有価証券報告書などで利用される電子開示システム「EDINET」の基盤となる…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る