Grupo Bimbo、スコープ3排出量目標に連動した約1,183億円のサステナビリティ・リンク債を発行

Grupo Bimbo、スコープ3排出量目標に連動した約1,179億円のサステナビリティリンク債を発行

5月31日、メキシコシティに本社を置く製パン会社Grupo Bimboは、8億5000万ドル(約1,183億円)のサステナビリティリンク債の募集を完了したと発表した。この債券は、スコープ3のバリューチェーン排出目標に対する同社のパフォーマンスに連動した条件となっている。

この募集は、メキシコ市場における企業のサステナビリティ・リンク債(SLB)発行としては過去最大であり、今年に入ってからも最大の取引となった。

この発行は、Grupo Bimboが2023年4月に発表した「持続可能な資金調達フレームワーク」の更新を受けたもので、SLBの条件に影響を与える主要業績評価指標(KPI)と特定の持続可能な業績目標の概要が記載されている。スコープ3のKPIは、2025年までに12.5%、2027年までに17.5%、2030年までに28%のスコープ3排出量を削減するという、当初2021年に設定された目標に対する同社のパフォーマンスと債券を結びつけている。

Grupo Bimboのスコープ3排出量は、同社のカーボンフットプリントの約90%を占め、購入した商品やサービス、出張や従業員の通勤から投資、販売した製品の使用、製品の輸送や流通まで、上流と下流のバリューチェーン活動を含んでいる。

サステナビリティ・リンク債は、サステナブル・ファイナンスの中でも急成長している分野の一つで、発行体の特定のサステナビリティ目標の達成度に連動した利払いなどの属性を持っている。グリーンボンドなどでは、調達した資金を特定のグリーンプロジェクトにしか割り当てられないが、サステナビリティリンク債では、調達した資金を一般企業の目的に柔軟に使用できるため、企業のサステナビリティリンク債への関心は急速に高まっている。

【参照ページ】
GRUPO BIMBO Announces the Successful Issuance of approximately $850 Million Dollars in Sustainability-Linked Local Bonds

関連記事

“ホワイトペーパーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-7-23

    シェルパ、東洋経済新報社とシステム連携契約を締結

    7月23日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社が開発・提供する企業向けESG情報開示支援クラウド…
  2. 2024-7-17

    GRI、新たにCSRD/ESRS開示のためのサポートサービスをリリース

    7月10日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新しいGRI-ES…
  3. 2024-7-17

    JCI、1.5℃目標に整合する2035年目標を政府に求める。216団体が賛同

    7月8日、気候変動イニシアティブ(JCI)は、「1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本…
ページ上部へ戻る