Grupo Bimbo、スコープ3排出量目標に連動した約1,183億円のサステナビリティ・リンク債を発行
- 2023/6/9
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5月31日、メキシコシティに本社を置く製パン会社Grupo Bimboは、8億5000万ドル(約1,183億円)のサステナビリティリンク債の募集を完了したと発表した。この債券は、スコープ3のバリューチェーン排出目標に対する同社のパフォーマンスに連動した条件となっている。
この募集は、メキシコ市場における企業のサステナビリティ・リンク債(SLB)発行としては過去最大であり、今年に入ってからも最大の取引となった。
この発行は、Grupo Bimboが2023年4月に発表した「持続可能な資金調達フレームワーク」の更新を受けたもので、SLBの条件に影響を与える主要業績評価指標(KPI)と特定の持続可能な業績目標の概要が記載されている。スコープ3のKPIは、2025年までに12.5%、2027年までに17.5%、2030年までに28%のスコープ3排出量を削減するという、当初2021年に設定された目標に対する同社のパフォーマンスと債券を結びつけている。
Grupo Bimboのスコープ3排出量は、同社のカーボンフットプリントの約90%を占め、購入した商品やサービス、出張や従業員の通勤から投資、販売した製品の使用、製品の輸送や流通まで、上流と下流のバリューチェーン活動を含んでいる。
サステナビリティ・リンク債は、サステナブル・ファイナンスの中でも急成長している分野の一つで、発行体の特定のサステナビリティ目標の達成度に連動した利払いなどの属性を持っている。グリーンボンドなどでは、調達した資金を特定のグリーンプロジェクトにしか割り当てられないが、サステナビリティリンク債では、調達した資金を一般企業の目的に柔軟に使用できるため、企業のサステナビリティリンク債への関心は急速に高まっている。