4月6日、国際オリンピック委員会(IOC)は、同団体の全イベントのサステナビリティ・パフォーマンスを体系的かつ継続的に改善する取り組みにより、イベントの国際規格ISO20121の認証を取得したことを発表した。
ISO20121は、2012年ロンドンオリンピック組織委員会が提唱する、イベントに適用されるサステナビリティ管理システムの国際規格である。イベントの企画・演出の各段階における重要な意思決定に、サステナビリティがどのように組み込まれているかを評価する。
IOCのイベントには、IOC総会、委員会、オリンピック・デー、国際アスリート・フォーラム、その他の会議など、IOCが組織し資金を提供するものが含まれている。
ISO20121認証は、ロンドンオリンピック2012組織委員会が開発のきっかけとなった。その後、リオ2016、平昌2018、東京2020、北京2022が認証を取得し、すべてのオリンピック大会のサステナビリティ要件の1つになっている。また、主要なスポーツなどのイベント運営による利用も増えている。
2022年にISO20121の認証を取得したパリ2024も、このシステムの進化の節目となることが予想される。ISO20121は現在改訂中で、イベント産業がより持続可能なものになる可能性の高まりと、一般市民からの期待の高まりを反映し、今日の状況に合わせて更新される予定である。IOCは、国際標準化機構(ISO)が主導する規範の進化に関する対話に貢献している。
サステナビリティは、IOCの戦略的ロードマップ「Olympic Agenda(オリンピック・アジェンダ) 2020+5」の重要な要素であり、気候変動に関するパリ協定に基づき、IOCは2030年までに直接・間接排出量を50%削減することを約束した。また、「Olympic Forest(オリンピックの森)」プロジェクトを通じて、残りの排出量の多くを補償する予定である。
2030年以降、すべてのオリンピック大会は、契約上、CO2排出を最小限に抑え、残存する排出量の100%以上を補償することが義務づけられる予定である。2024年のパリ大会は、パリ協定に沿った最初のオリンピックとなり、これまでのオリンピック大会と比較して排出量が半減する見込みである。
【参照ページ】
(原文)IOC receives ISO 20121 certification for sustainability performance at corporate events
(日本語参考訳)IOC、全イベントにおけるサステナビリティに関するISO20121の認証を取得