CEVA Logistics、Engie、SANEFが道路貨物輸送の脱炭素化に向け提携

3月9日、サードパーティ・ロジスティクス(3PL)プロバイダーのCEVA Logistics、エネルギー転換事業者のEngie、高速道路運営会社のSociété des Autoroutes du Nord et de l’Est de la France(SANEF)は、道路貨物輸送の脱炭素化を目指し、欧州クリーン輸送ネットワーク・アライアンス(ECTN Alliance)を立ち上げるために提携した。

本アライアンスは、低炭素エネルギーソリューションを備えたトラックターミナルのネットワークを構築・運営し、欧州の高速道路で商品を輸送することを想定している。長期的には、本ターミナルネットワークはすべての荷主と運送業者に開放され、トラックの充電と燃料補給のための低炭素バイオガス、水素、電気エネルギーソリューションに簡単にアクセスできるようになる。ヨーロッパの高速道路を利用する本ネットワークには、輸送会社がルートと充電スケジュールをより速く、より炭素効率の良い方法で計画できるようにするためのITソリューションが含まれる予定である。

また、長距離トラックのドライバーは、各ターミナルでトレーラーを交換してから引き返せることから、自宅から近い場所で運転することができるため、労働条件の改善にも寄与する。

本アライアンスは、2023年にフランスのリール都市圏とアヴィニョン都市圏の間で2年間の概念実証(PoC)を実施し、欧州規模での展開の前にコンセプトの実現可能性を実証する予定である。20台の低炭素トラクターユニット(バイオガス、電気、グリーン水素の混合燃料)が、フランスの北部と南東部の間で毎日20台のトレーラーを輸送し、CEVA Logisticsの既存拠点にある5つのテストサイトでトレーラーの中継と交換を行う。長距離輸送における低炭素トラックの利用状況や、欧州における道路貨物輸送の脱炭素化のための選択肢を深く理解するためのデータベースを提供することが期待されている。

【参照ページ】
ENGIE, CEVA Logistics and SANEF launch an alliance to decarbonize road freight transport

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…
  2. ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    2025-3-31

    ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-3-27

    【GPIF発表】「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」選定結果

    3月11日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、国内株式の運用を委託している運用機関に対…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る