ICVCM、第3四半期に炭素市場へ高信頼性ラベルを導入する計画を発表

 

1月19日、Integrity Council for the Voluntary Carbon Market(ボランタリーカーボン市場のための信頼性評議会)は、2023年第3四半期に買い手が高信頼性カーボンクレジットを特定できるラベルを導入するためのタイムテーブルを発表した。

公開のパブリックコメント期間と、ボランタリーカーボン市場のステークホルダーとの幅広い協議を経て、Integrity Councilは3月に最終的な「コアカーボン原則(CCP)」を発表し、確かな科学と明確で測定・検証可能なデータに基づき、高信頼性のカーボンクレジットの世界基準を設定する。

炭素クレジットの発行元となる炭素認証プログラムとクレジットの種類(例えば調理器具や森林再生プロジェクトなど)の両方が、CCPで定められた気候、環境、社会的な健全性の基準を満たすと評価された場合、その炭素クレジットにはCCPラベルが付けられ、高品質であることが示される。

Integrity Councilは3月に、評価手順、炭素クレジット・プログラムの評価フレームワーク、および属性(市場がクレジットを分類し、買い手が自分の好みに合ったものをより容易に特定できるようにするためのもの)も公表する。クレジットの種類に関する評価フレームワークは、春に続く予定である。

第3四半期には、CCPが承認したプログラムとクレジットタイプの発表を開始し、その後すぐに最初のCCPラベル付き炭素クレジットを発行する。その後、追加のプログラムとクレジットタイプが順次発表される予定である。

また、5月に炭素クレジットプログラムの正式な評価を開始し、3月に最終文書を発表する際に評価プロセスに関するさらなる情報を提供する。

今後、Integrity Councilは、自主的な炭素市場においてより大きな野心を推進するために、時間をかけてCCPを継続的に改善するプロセスを想定している。2026年の実施に向けて、2025年に最初の改定プロセスが開始される。

【参照ページ】
(原文)Integrity Council unveils timetable to introduce high-integrity label to voluntary carbon market in Q3
(日本語参考訳)ICVCM、第3四半期に炭素市場へ高信頼性ラベルを導入する計画を発表

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  2. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…
  3. 2025-9-12

    カリフォルニア州、気候関連財務リスク報告の指針を公表

    9月2日、カリフォルニア大気資源局(CARB)は「気候関連財務リスク開示ドラフト・チェックリスト」…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る