Air France-KLM、気候変動目標に連動した1400億円超の高利回りSLBを発行
- 2023/1/11
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- ESG, SBTi, サステナビリティリンク債, サステナブルファイナンス
1月10日、Air France-KLMは、サステナビリティ・リンク・ボンド(SLB)の初回発行が完了し、高利回りの募集で10億ユーロ(約1,421億円)を調達したと発表した。
本社債は5億ユーロ(約710億円)の2つのトランシェで構成されており、3.3年満期、利率7.250%、5.3年満期、利率8.125%となっている。航空業界では初のユーロ建てのSLB発行である。
サステナビリティ・リンク・ボンドは、サステナブルファイナンスの中で最も急速に成長している分野の一つで、発行体の特定のサステナビリティ目標の達成度に連動した利払いなどの特性を備えている。グリーンボンドなどでは、調達した資金を特定のグリーンプロジェクトにしか充当できないのに対し、サステナビリティリンク債は調達資金を一般企業の目的に柔軟に使用できるため、企業の関心が急速に高まっている。
Moody’s Investors Serviceは、発行体のSLB目標の信頼性と堅牢性に対する市場の監視が強まったことや、本セクターが高利回り発行にさらされていることなどを要因として挙げている。
こうした要因にもかかわらず、Air France-KLMはこの募集に対する強い需要を報告し、オーダーブックは26億ユーロ(約3,695億円)に達し、募集規模の約2.6倍となった。
Air France-KLMは昨年、CO2排出量削減戦略を発表し、2030年までにスコープ1と3の温室効果ガス(GHG)排出量をRTK(Revenue tonne kilometre)あたり30%削減する目標を掲げている。同社によると、2022年末にScience Based Targets initiative(SBTi)が、2℃を十分に下回る目標に沿うものとして、その目標を承認した。
今回のSLBの条件では、社債のクーポンは2030年の目標に対する同社の進捗に連動し、特に2025年までにwell-to-wakeのスコープ1および3のジェットフュールのGHG排出量を2019年と比較して10%削減することの達成に結びつけられる。
同社は発行により、今後数年間の債務償還プロファイルを円滑化するとともに、航空機の更新を含む持続可能な変革計画の実施を支援するとしている。
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(参考記事)UPDATE 1-Air France-KLM tests European high-yield debt appetite with sustainability-linked bond