11月16日、世界的なエネルギー・電力供給会社であるIberdrolaは、最近の市場の逆風にもかかわらず、投資家の強い需要を受け、15億ユーロ(約2,168億円)のグリーンボンドを発行したことを発表した。
先週、Iberdrolaは、2023年から2025年の間に、再生可能エネルギーに170億ユーロ(約2兆4,573億円)、電力ネットワークに270億ユーロ(約3兆9,028億円)を投資する計画を発表し、2025年末までに再生可能エネルギー容量を52000MWに増強することを目標としており、本グリーンボンドは、クリーンエネルギー容量への多額の投資を目指していることを意味する。今年初めには、今後10年間で1500億ユーロ(約21兆6,825億円)を投資し、再生可能エネルギー容量を3倍、ネットワーク資産を2倍にすることを目指すと発表している。
今回のグリーンボンドは、7億5000万ユーロ(約1,050億円)の6年満期債と7億5000万ユーロ(約1,050億円)の10年満期債からなり、3.5倍以上の応募があり、53億ユーロ(約7,650億円)以上の注文を集めた。前四半期の世界のグリーンボンド発行額は13%減少するという厳しい市場環境にもかかわらず、今回の発行は強い需要に応えた。
同社によると、この取引の大部分はESG投資家に発注されたという。
本取引は、7月に同社が締結した25億ユーロ(約3,613億円)の持続可能性連動クレジットライン、4月に発表したサンタンデール銀行との10億ユーロ(約1,445億5,044万)のグリーンローン、最近の欧州投資銀行(EIB)との5億5000万ユーロ(約795億円)のグリーンローン契約など、Iberdrolaにとって一連の持続可能な金融取引の最新版となる。
Iberdrolaは昨年、同社の資金調達構造について、グリーン製品や持続可能な製品の割合をますます高めていく計画を発表しており、2025年までに負債の3分の2近くを占めると推定されている。
本調達に参加した銀行は、JPモルガン(コーディネーター)、カイシャバンク、シティ、コメルツ銀行、クレディ・アグリコル、ドイツ銀行、モルガン・スタンレー、MUFG、ナットウエストおよびカナダロイヤル銀行である。
【参照ページ】
(原文)We place €1.5 billion green bond with strong investor support
(日本語訳)Iberdrola、15億ユーロのグリーンボンドを発行