FrontierとVaulted Deep、に15万2,000トン以上のCO2の炭素除去・貯蓄の契約合意
5月2日、Stripe、Alphabet、McKinsey、H&M、JPモルガンなどの企業の炭素除去バイヤーグループのFrontierは、炭素除去・貯蔵プロバイダーのVaulted Deep社と総額5,800万ドルを超える新たな「炭素除去契約」を進めていることが明らかになった。
新しい契約では、Vaulted Deepが2027年までに15万2,000トン以上のCO2を除去し、永久に貯蔵することになるようで、2024年の1万8,000トン以上も含まれる。
Frontier社は、 Stripe、Alphabet、shopifyおよび McKinsey によって、9億2,500万ドルの出資により、2022年4月に設立。炭素除去市場や技術の発展を目的にしている。
2023年発表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると 、温暖化を1.5℃に抑えるシナリオには、今後数10年間で、年間数10億トン規模の炭素除去方法が含まれている。ただし、報告書は、CO2を回収して貯蔵するための既存のソリューションは複数あるものの、そのほとんどが初期段階であり、現時点では規模が限られているとも指摘されている。
Vaulted Deep は、バイオソリッド、肥料、農業廃棄物、食品廃棄物、紙汚泥などの汚泥状の有機廃棄物を隔離し、炭素を豊富に含むバイオマスを地下深くに注入して永久保管することで炭素除去を目指す。同社のアプローチは、独自の注入技術を利用しており、炭素を地下深くに注入し、10,000 年以上の永続性を実現するとしている。
今回の契約には、上記のほかに、Aledade、Skyscanner、Canva、SKIMS、Wise、Zendesk などの企業も購入に参加。将来のプロジェクトからより多くの重量を購入する場合は、低価格になるオプションも含まれている。
Vaulted Deepによると、新たな契約により、同社はアメリカにおける既存の事業を拡大し、2027年までに原料の入手可能性、輸送、容量を最適化した3つの新しい施設を開設する計画だという。
【参照ページ】
(原文)Frontier bets $58.3M on carbon removal startup Vaulted Deep