香港金融管理局(HKMA)、持続可能な金融の香港タクソノミーを発表

5月3日、香港金融管理局(HKMA)は、持続可能な金融の促進に向けた香港タクソノミー(分類)を発表した。

HKMA によると、タクソノミーは、サステナビリティに関連した金融商品を分類および表示するために標準化されており、投資家が「環境にプラスの影響をもたらす活動」を特定でき、投資しやすくなるようにできている。このタクソノミーは気候変動の目標、低炭素の未来など、投資のリスク軽減やグリーンテクノロジー・持続可能なプロジェクトへの投資機会を提供できるとしている。

新しい香港のタクソノミーは、発電、輸送、建設、水と廃棄物の管理を含む 4 つのセクターにわたる 12 の経済活動を対象としている。 今後、より多くのセクターや活動を含むように分類の対象範囲を拡大することを目指す。

HKMA は、2023年にグリーン分類フレームワークのプロトタイプとディスカッションペーパーを発表しており、タクソノミーはそれに続くものである。 HKMA によれば、昨年受け取ったフィードバックに基づき、グリーン製品のより明確な定義や、相互運用性の強化、グリーンウオッシュのリスク軽減などを含む分類システムを取り入れている。

タクソノミーのアプローチには、パリ協定との整合性、グリーンウォッシュからの証拠の提供、中国本土、EU、ASEAN の管轄区域による相互運用性の提供、科学に基づいた基準としきい値の使用、および重大な危害を与えないこと (DNSH) と最小限の社会的保護措置 (MSS) の概念の重要性などの概念が含まれている。

【参照ページ】
(原文)Hong Kong Taxonomy for Sustainable Finance


関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成しています。今後の動向により内容は随時更新され…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-20

    SEC議長、ESG株主提案の政治化に警鐘―「企業統治の本質に立ち返るべき時」

    10月9日、米証券取引委員会(SEC)のポール・S・アトキンス議長は、デラウェア大学のジョン・L・…
  2. 【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    2025-10-15

    【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…
  3. 【特別対談】サステナビリティ情報開示の進展が企業価値向上を実現。AI/テクノロジー活用への期待(後編)

    2025-10-15

    【特別対談】サステナビリティ情報開示の進展が企業価値向上を実現。AI/テクノロジー活用への期待(後編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る