太陽熱および発電企業のNaked Energy、1700万ポンド(約34億円)を調達

7月15日、イギリスの太陽熱および発電企業であるNaked Energyは、脱炭素化技術の世界展開と採用を加速させるため、シリーズBの第1回調達で新たに1700万ポンド(約34億円)の資金を確保したことを発表した。この調達ラウンドは、ドイツのエネルギー会社であるE.ON Energy Infrastructure Solutions (E.ON EIS)が主導した。E.ON EISはヨーロッパ最大級のエネルギー網およびインフラ運営者であるE.ON Groupの一部であり、Naked Energyの戦略的パートナーである。

このパートナーシップはE.ON Group Innovationによるグローバルアクセラレータープログラム「Free Electrons」を通じて開始され、E.ONのイノベーションチームがNaked Energyの先進技術を特定したことが契機であった。この戦略的パートナーシップは2023年10月に設立され、両者が協力関係を拡大し、ソリューションをスケールアップすることを可能にした。シリーズBは既存投資家であるBarclaysの「Sustainable Impact Capital」からの共同投資も支援を受けた。

この投資はNaked Energyの成長計画の強力な支援となり、太陽熱および発電技術の国際的な普及を加速させ、革新的な新しいビジネスモデルの採用を可能にするという。Naked EnergyのVirtuソーラーコレクターはモジュール設計と世界最高のエネルギー密度を持つ太陽技術を備えており、従来の太陽光パネルに比べてCO2排出削減効果が最大4倍となる。Virtuソーラーコレクターは従来の太陽光発電とは異なり、太陽熱を集め、それを熱エネルギーとして提供することが可能。そのため従来のガス暖房などの代替となることができるうえ、太陽光発電と一体となった製品シリーズも存在するため、電気エネルギーと熱エネルギーの両方を太陽エネルギーから回収し、利用することも可能。

E.ON EISは商業および産業顧客向けにVirtu製品群を提供できるようになる。両社のパートナーシップは、グローバルな顧客基盤に対してのNaked Energyの技術提供を促進する。両社はすでに複数の地域でのプロジェクトに取り組んでいるという。

【参照ページ】
(原文)Naked Energy Announces £17m Of New Equity in Series B First Close, Led By E.ON Energy Infrastructure Solutions
(日本語参考訳)ネイキッド・エナジー、E.ON エネルギー・インフラストラクチャー・ソリューションズが主導するシリーズ B の初回クローズで 1,700 万ポンドの新規株式を発表

関連記事

“セミナーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 【PR】11/20ESG Journal Cafe 『SSBJ基準対応に向けたギャップ分析と改善アプローチを徹底解剖』

    2024-10-28

    【PR】11/20ESG Journal Cafe 『SSBJ基準対応に向けたギャップ分析と改善アプローチを徹底解剖』

    「ESG Journal Cafe」は、「ESG Journal Japan」が主催する会…
  2. 2024-10-24

    S&Pグローバル、「S&Pグローバル気候センター・オブ・エクセレンス」を発表

    10月10日、S&Pグローバルは、「S&Pグローバル気候センター・オブ・エクセレン…
  3. お役立ちツール「開示基準の早見表」のご紹介

    2024-10-15

    お役立ちツール「開示基準の早見表」のご紹介

    ESG Journalでは、実務に役立つ資料やツールを無料で公開しています。今回は、大好評の「開示…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る