バークレイズ、AI活用で中小企業の脱炭素と収益向上を支援 ExpectAIと協業

12月17日、英国を拠点とするバークレイズは、AI技術を活用して中小企業(SMEs)の収益成長を支援するテクノロジー企業ExpectAIと協業すると発表した。サステナビリティに関する知見と人工知能を組み合わせ、SMEsの生産性向上、コスト削減、競争力強化を同時に実現することを目指す。

英国ではSMEsが民間部門の売上高の約半分を生み出し、雇用の約6割を支えている。一方で、エネルギーコストの高騰や脱炭素対応は多くの企業にとって負担となっている。バークレイズは、エネルギーレジリエンスの強化と排出量削減を両立させることが、英国経済の移行に不可欠だと位置付けており、今回の取り組みを通じてAIがその実現を現実的かつ商業的に成立させられるかを検証する。

2026年初頭から、バークレイズは公開情報を活用し、ExpectAIのAIプラットフォーム「Una」のテストを開始する予定だ。UnaはSMEsの事業運営をデジタルツインとして再現し、具体的で実行可能な示唆を提供する。企業ごとの状況に応じたカーボンプロファイルの作成や、エネルギー効率改善の提案に加え、信頼できるソリューションの提供事業者や資金調達パートナーとの接続も行い、施策の実装を加速させる狙いである。

今回の検証では、AIによる分析がサステナビリティの取り組みを、実際の生産性向上やコスト効率の改善、競争力強化といった定量的な価値創出につなげられるかが評価される。バークレイズは本協業を、同行が公表している「Barclays Transition Update」に基づく気候戦略の一環と位置付けており、顧客とともに移行を進め、移行を資金面で支援し、気候関連技術の拡大を図る方針を改めて示した。

(原文)Barclays announces collaboration with ExpectAI
(日本語参考訳)バークレイズ、ExpectAIとの提携を発表

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