11月17日、グローバルな取引所であるインターコンチネンタル取引所(ICE)は、資産運用会社や金融機関が気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の要件を満たすことを目的とした新しいソリューションの提供を開始することを発表した。
TCFDは、企業の一貫した開示基準を策定することを目的に、2015年に金融安定理事会により設立された。同タスクフォースの提言は2017年6月に発表され、気候関連開示の業界標準となり、世界中の規制当局による一連の新興サステナビリティ報告制度の要件に大きく影響を与えている。
最近のTCFDステータスレポートによると、資産運用会社の間では、タスクフォースの提言に沿った報告に進展が見られ、60%の資産運用会社がTCFDの推奨する開示のうち少なくとも1つに沿った情報を報告しているが、推奨する11の開示すべてについて報告しているとする運用会社はわずか10%と、大きな改善の余地が残されている。
ICEは、TCFDのフレームワークで要求されている指標や目標の報告に必要なデータや情報を提供するために、自社の気候変動データ及び分析、企業実体データ、グリーンボンドデータを活用した新サービスを提供すると述べている。
TCFDサービスは、ICEのサステナブルファイナンスサービスの一部であり、同サービスには、企業やソブリンの炭素やその他の温室効果ガス排出量のグローバルデータ、米国地方債の気候リスク指標、企業のESGデータ、インパクトボンドデータ、持続可能性やESGに焦点を当てた債券・株式インデックス、世界で最も流動性の高い環境先物市場も含まれている。
【参照ページ】
(原文)ICE TCFD Solution Provides Greater Transparency Into Carbon Emissions for Asset Managers and Institutional Investors
(日本語訳)ICE、資産運用会社向けにTCFDレポート作成ソリューションを提供開始