11月15日、自動車メーカーのBMWグループは、サプライチェーン脱炭素化の一環として、米国と中国におけるCO2削減鋼材の一連の新規供給契約を発表した。
本契約には、米国のメーカーであるスチールダイナミクス(SDI)およびビッグリバースチールとの、米国およびメキシコのBMW工場で使用する現地での鉄鋼生産に再生可能エネルギーを使用する契約と、HBISグループとの、2023年から中国瀋陽のBMW工場にCO2削減した鉄鋼を供給する契約も含まれている。
本契約は、BMWが昨年、自動車のライフサイクル全体で2030年までに排出ガスを40%削減するという目標を掲げ、気候変動対策への取り組みを拡大したこと、また、製品に持続可能な材料の使用を拡大するための取り組みを行ったことを受けたものである。
鉄鋼業は、世界的に最もCO2を排出する企業の一つであり、この分野からの温室効果ガス排出量は、世界の化石燃料の使用による直接排出量の7〜9%を占めている。BMWによると、中型の電気自動車のサプライチェーンにおけるCO2排出量の約20%が鉄鋼に起因しているという。
本発表は、2021年のスウェーデンの新興企業H2グリーン・スチール、今年初めの鉄鋼メーカーSalzgitterとの契約など、BMWにとって一連の低炭素鉄鋼取引の最新版となるものである。
【関連記事】
BMWグループ、欧州工場での低炭素鋼使用を大幅に拡大
BMW、化石燃料を使用しない鉄鋼を調達 サプライチェーンのCO2排出量削減を本格化
【参照ページ】
(原文)BMW Group secures CO2-reduced steel for global production network
(日本語訳)BMW、世界生産の低炭素鋼を調達