インクルージョン・ジャパン、上場企業3,200社のESGならびにカーボン・ニュートラルへの取り組み状況を調査
- 2022/11/15
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- ESG, ICJ, VC, カーボン・クレジット, カーボン・ニュートラル
11月15日、ベンチャー・キャピタルであるインクルージョン・ジャパン株式会社は、全国3,200社の上場企業に対して、ESGならびにカーボン・ニュートラルへの取り組み状況についてのアンケート調査を実施した。この結果、上場企業の42%がカーボン・クレジットの生成・購入を実施している、または購入準備中であることがわかった。
インクルージョン・ジャパンは、ICJ2号ファンドを通じて、ESGの担い手となるベンチャー企業への投資・支援を行っている。その一環として、カーボン・ニュートラルを事業機会と捉えて積極的な投資を行う大企業と、投資先ベンチャー企業との協業や共同研究に取り組んでいる。
- 調査概要
実施期間:2022年9月20日~9月30日
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
対象:日本国内の上場企業のうち売上上位3,200社の経営企画またはIR担当部署
回収数:267(回収率8.3%)
調査サマリーは、こちらのURLから無償ダウンロード可能
https://questant.jp/q/esg202211
- 上場企業の約7割はESGに取り組むも、成長機会と捉えた取り組みができているのは2割に留まる
カーボン・ニュートラルだけに留まらない、企業の長期的な成長の基盤となるESG【環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)】についての取り組みスタンスについて尋ねたところ、72%の上場企業がなんらかの形で取り組んでいることがわかった。ところが、その半数以上は、ESGは収益につながらないと考えており、ESGを成長機会と捉え「攻め」の取り組みを開始できている上場企業は、全体の24%に留まっているという結果になった。
- カーボン・ニュートラルに不可欠なScope3までの可視化に取り組めているのは上場企業全体の44%
東京証券取引所のプライム市場に上場している企業には、炭素排出量の削減目標について、自社の事業活動のみならず、取引先など自社以外のサプライチェーン全体の排出量、いわゆるScope3の削減に向けた情報開示が推奨されている。カーボン・クレジット導入の前提ともなる、自社の炭素排出量の可視化状況について尋ねたところ、Scope3までの可視化・報告が既にできている上場企業は7%に留まるものの、37%が現在準備を行っていると回答しており、合わせて44%がScope3までの可視化・報告を視野にいれていることがわかった。
- インクルージョン・ジャパン株式会社およびICJ2号ファンドの詳細
インクルージョン・ジャパンは、事業会社にて事業立ち上げ経験のあるメンバーが、投資先のハンズオン支援に加えて、大企業のコンサルティングを実施する、日本でも類を見ないベンチャー・キャピタルである。事業立ち上げから経営支援、人事管理、クリエイティブ表現までを一貫して提供できる体制を整えており、幅広い事業規模と領域の事業創造と事業成長に貢献する。
インクルージョン・ジャパンは、ESG/SDGs(持続可能な開発目標)の担い手としてベンチャー企業に着目しており、ICJ2号ファンドを通じて、その実現に寄与するベンチャー企業の株式へ投資を行う。また、投資先の事業を通じた社会・環境面のインパクトと、経済的なリターンを両立させるため、投資先のESGマネジメントも重視している。
【参照ページ】
日本の上場企業の42%がカーボン・クレジット導入へ前向き