11月9日、欧州委員会は、ロシアの化石燃料から独立する一連のアクションの一環として、再生可能エネルギーの導入を加速させるための緊急措置案を発表した。
1年間適用される本措置案は、新規許可手続きにおけるボトルネックを解消するために、再生可能エネルギー発電所を「優先的公益」の地位に分類し、人工構造物への太陽光発電設備の設置に関する許可の即時簡略化・迅速化、経済寿命が終わりに近づいている再生可能エネルギー発電所の再出力、ヒートポンプの早期展開の促進などを盛り込んでいる。
欧州委員会によると、新しい措置の対象となるエネルギー種やプロジェクトには、迅速な展開の可能性が最も高く、環境への影響が最も少ないものが含まれている。
本措置案は、2022年5月に提案された、ロシアの化石燃料に対する欧州の依存度を下げるための3,000億ユーロ規模の戦略「REPowerEU」の一部を構成するものである。エネルギー市場の状況が悪化していることから、欧州理事会から再生可能エネルギーの導入に関する許認可手続きの迅速化を要請されたことを受けて提案された。
RePowerEU計画で説明されているように、EUはすでに再生可能エネルギー容量の展開を拡大する方向に動いている。火曜日に開催されたCOP27の会議において、欧州委員会のウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長は、EUは今年、自然エネルギーの導入を2倍の5,000万kWにする予定であり、来年はさらに倍増して過去最高の1億kWにすることを目指していると述べた。
【参照ページ】
Commission steps up green transition away from Russian gas