300以上の金融機関および多国籍企業グループ、1,000の企業に科学的根拠に基づく気候変動目標の設定を呼びかけ

 

10月25日、37兆ドルの資産と支出力を持つ300以上の金融機関および多国籍企業のグループは、調査会社および環境情報開示プラットフォームであるCDPとともにキャンペーンを開始し、世界で最も排出量の多い企業のいくつかに、世界の気温上昇を1.5℃に抑えるという野心に沿った気候目標を設定するよう要請している。

本キャンペーンには、Allianz Global Investors、AXA Group、Crédit AgricoleそしてUBSなど世界最大級の金融機関のほか、PepsiCo、Astra Zeneca、Schneider Electricなど年間調達額が7100億ドル(約105兆円)を超える多国籍企業45社が賛同している。

本キャンペーンの一環として、CDPは、排出量や市場規模などの基準で選ばれた1,000社以上の企業に対し、気候変動への対処と抑制というグローバルな目標に企業の環境持続性行動を合わせることに焦点を当てた主要組織の一つであるScience Based Targets initiative (SBTi) を通じて認められた排出削減目標の設定を求める手紙を送付した。

SBTiによると、同団体が承認した目標を持つ企業は、通常、年間8.8%の排出量を削減しており、1.5℃への移行に必要なペースをはるかに超えている。

本キャンペーンが対象とする企業は、スコープ1と2の排出量が7ギガトン以上あり、合計の市場価値は25兆ドル以上である。対象企業の約半数はアジア太平洋地域、23%は米国に拠点を置いている。

CDPは昨年も同様のキャンペーンを実施したが、本キャンペーンでは支援組織の数、その総資産や購買力の両面から、前年比で30%以上増加した。

【参照ページ】
(参考記事)E.SUN FHC Backs CDP Campaign Asking High Impact Companies to Meet 1.5°C Goal

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-3-14

    LEGO Group、リサイクル素材を使用した新タイヤパーツを導入し持続可能性を強化

    2月26日、LEGO Groupは、より持続可能な素材を活用した新たなLEGOタイヤの導入を発表し…
  2. 2025-3-13

    スタンダードチャータード、移行計画を公表、2050年ネットゼロと2025年の自社排出ゼロを目指す

    2月27日、スタンダードチャータード銀行(以下、スタンダードチャータード)は2025年2月27日、…
  3. グリーンウォッシングの実態と規制動向:企業の責任と消費者の視点

    2025-3-10

    グリーンウォッシングの実態と規制動向:企業の責任と消費者の視点

    グリーンウォッシングとは、企業がその環境への貢献を過大に展示したり、不実な環境反映情報を提供したり…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る