2月27日、欧州議会は、生態系保護を強化することを目的とした、環境犯罪とそれに関連する制裁に関する新しい規則を採択したと発表した。
欧州議会で499対100の賛成多数で承認された新指令は、今後発効に向けて進められる。
欧州委員会によると、環境犯罪は世界第4位の犯罪行為であるという。新指令の下で犯罪とみなされる新たな行為には、違法な木材取引、水資源の枯渇、水銀やフッ素系温室効果ガスの輸入と使用、外来種の輸入、船舶による汚染などが含まれる。
新規則には、大規模な森林火災や大気・土壌・水質への広範な被害など、保護地域内の生態系や生息地の破壊を引き起こす「適格な犯罪」に対するより厳しい制裁も含まれている。
新指令の下では、環境犯罪を犯した個人や企業の代表者は、その被害の程度や深刻さに応じて禁固刑に処される可能性があり、「適格な犯罪」は8年、人の死亡を招く犯罪は10年、その他の犯罪は5年以下の懲役に処される。
企業に対しては、新指令に基づく罰金は、犯罪の性質に応じて、全世界の年間売上高の3%または5%、あるいは2,400万ユーロ(約38億円)または4,000万ユーロ(約64億円)に達する。
【参照ページ】
(原文)Environmental crimes: MEPs adopt extended list of offences and sanctions
(日本語参考訳)環境犯罪 欧州議会、犯罪と制裁の拡大リストを採択