米国初の大規模洋上風力発電プロジェクト「Empire Wind 1」、30億ドル以上の資金調達を完了

1月2日、Equinorが手がける「Empire Wind 1」プロジェクトが、30億ドル以上のプロジェクトファイナンスを完了したことを発表した。資金調達の最終合意は12月末に成立した。

「Empire Wind 1」はニューヨーク州の50万世帯に電力を供給する計画で、2027年に商業運転を開始予定である。プロジェクト全体の資本投資額は約50億ドルに達し、将来の税控除(ITC)の効果も含まれる。

このプロジェクトは、ニューヨーク州エネルギー研究開発局との契約に基づき、25年間の固定価格契約(155ドル/MWh)で電力を供給する。Equinorはプロジェクトの価値向上とリスク軽減を目的に、新たなパートナーとの共同出資を計画している。

Equinorの再生可能エネルギー担当副社長、イェンス・オークランド氏は「今回の資金調達は重要なマイルストーンであり、プロジェクトの価値を最大化する計画の一環だ」とコメントした。

また、米国再生可能エネルギー部門の上級副社長、モリー・モリス氏は「Empire Wind 1は米国のエネルギー安全保障を強化し、経済成長を促進する。建設段階では1,000人以上の雇用を創出し、新しい供給チェーンを構築する」と述べた。

「Empire Wind 1」は、ロングアイランド南東約15~30マイル、約8万エーカーの海域に位置する。このプロジェクトはニューヨーク市の送電網に接続する最初の洋上風力発電プロジェクトとなる。

【参照ページ】
(原文)Securing financial close for Empire Wind 1
(日本語参考訳)エンパイア・ウィンド1の資金調達完了

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-15

    ESGフロントライン:移行計画の“実行力”が企業価値を左右する時代へ

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  2. 2025-7-15

    ESRS開示項目66%削減案へEFRAGが草案公表。ダブルマテリアリティ評価も負担軽減

    7月、欧州のサステナビリティ報告基準を策定する欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、欧州サステ…
  3. ISSB×SASBスタンダード改訂:実務対応の整理とステップガイド

    2025-7-11

    ISSB×SASBスタンダード改訂:実務対応の整理とステップガイド

    2025年7月に公表されたSASBスタンダードの改訂案は、IFRS S2の産業別ガイダンスと連動す…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る