サステナブルボンド発行、2026年第1四半期に回復も前年割れ続く—ムーディーズ

4月、ムーディーズは、2026年第1四半期の世界のサステナブルボンド発行額が2,410億ドルとなり、前四半期比では18%増加したと報告した。(前年同期比では17%減少)。また、同社は2026年通年のサステナブルボンド発行額について、約9,000億ドルになるとしており、分類別ではグリーンボンドが全体の約63%を占めるとしている。
一方で、トランジション・ファイナンス関連の発行は限定的ながら拡大しており、第1四半期のトランジションボンド発行額は41億ドルとなった。重工業やエネルギーを多く消費する産業など、「脱炭素」に必要な資金調達需要が今後も継続するとみている。
地域別では欧州が引き続き最大市場となったが、北米では政策・規制環境の変化を背景に発行の伸びが鈍化。金利環境や地政学リスクの継続が、企業・投資家双方の慎重姿勢につながっている可能性もある。
近年のサステナブルファイナンス市場では、単純な「ESGラベル」だけでなく、実際の移行計画や資金使途の信頼性が重視される傾向が強まっている。ISSBや欧州ESRSなどの開示制度整備が進む中、市場では発行体に対し、より具体的なトランジション戦略やKPIの説明を求める動きが強まっていると考えられる。
また、AI関連インフラやデータセンター投資拡大による電力需要増加は、中長期的にグリーンファイナンス需要を押し上げる要因となる可能性がある。特に再生可能エネルギー、送配電網、蓄電設備への投資需要は今後も拡大するとみられる。
サステナブルボンド市場は2021〜2022年の急成長期から調整局面を迎えているものの、エネルギートランジションや企業の移行計画策定需要を背景に、引き続き重要な資金調達手段として位置づけられていくと考えられる。
原文:MOODY’S CORPORATION ACHIEVED RECORD RESULTS FOR FIRST QUARTER 2026
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