Repsol、米国で初の再エネパートナーシップ

ソーラーパネル

4月29日、スペインの多国籍エネルギー企業Repsolは、米国における再生可能エネルギー資産の初のパートナーシップとして、インフラ資産に特化した大手投資会社Stonepeakと提携すると発表した。Stonepeakは、ニューメキシコ州とテキサス州にわたる777MWの太陽光および蓄電資産ポートフォリオに対して、Repsolの46.3%持分を3億4,000万ドルで取得することで合意した。これによりポートフォリオの評価額は、過去に調達済みの税控除(ITC)による6,000万ドルを含め、総額約7億9,500万ドルとなる。

本ポートフォリオには、Repsol最大の太陽光発電所であるテキサス州スウィッシャー郡の「Frye」(632 MW)およびニューメキシコ州リオアリバ郡の「Jicarilla」太陽光・蓄電複合施設(太陽光125 MW、蓄電20 MW/80 MWh)が含まれる。いずれの案件も長期収益契約を締結済みで、同社の安定収益確保戦略を反映している。

この取引は、Repsolが2021年11月以降で6件目となる再エネ資産のアセットローテーションであり、財務構造の最適化と価値最大化を図る一環と位置付けられている。

Repsolは現在、運転中の再エネ設備容量が約4,000MWに達し、全世界で約60GWのプロジェクトパイプラインを抱える。米国においても、テキサス州のOutpost(629 MW)が稼働を開始しており、今回の取引完了後には合計稼働容量は1,400 MW超に拡大する見通しである。さらに、Pinnington(825 MW)およびPecan Prairie(595 MW)の両太陽光プロジェクトも建設中である。

本取引は、規制当局の承認を経て2025年第3四半期に完了予定。Repsolの財務アドバイザーはNomura Greentech、法務アドバイザーはLatham & Watkinsが務め、Stonepeak側はGreenhill & Co.(みずほ系)とVinson & Elkinsがそれぞれ担当した。

(原文)Repsol allies with Stonepeak on solar and storage portfolio for its first US renewables partnership
(日本語参考訳)レプソル、米国初の再生可能エネルギーパートナーシップとして、太陽光および蓄電ポートフォリオでストーンピークと提携

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