8月18日、サステナビリティに特化したデータソリューション企業であるDiginexは、企業が労働条件を改善し、労働者の権利を保護するために、サプライチェーンにおける労働者の声を直接聞くことを目的とした、新しいサプライチェーンの透明性プラットフォーム「diginexAPPRISE」を立ち上げることを発表した。
本ソリューションは、企業が持続可能性への取り組みの焦点をバリューチェーンに拡大し、政府や規制当局が企業にバリューチェーンにおける人権や環境への悪影響の評価と対処を求める施策を導入する中、サプライチェーンの持続可能性データに対する需要が高まっていることを背景としている。例えば、欧州委員会は2月、グローバルなバリューチェーンにおける人権や環境への影響に取り組むため、「企業の持続可能性デュー・ディリジェンスに関する指令」の提案を行い、リスクの高い分野の企業に対して、自社の事業や子会社、バリューチェーンにおける悪影響を軽減するためのデュー・ディリジェンス義務を課すことを発表した。
本プラットフォームは、言葉の壁、プライバシーの欠如、主要な社会指標の網羅性など、社会監査の際に直面する課題に対応して開発され、強制労働を特定するために使用される。
また、グローバルなサプライチェーンの労働者から労働条件関連のデータを収集し、企業はサプライチェーン内の労働者に対して、男女平等、責任ある採用、生活・労働条件の現状確認など、さまざまなテーマで調査を実施することができる。労働者は匿名で、母国語の技術を使って遠隔地からインタビューすることができる。
当初、マカオの国連大学研究所が、現代奴隷制に対する持続可能な慣行の実現に取り組む団体「メコンクラブ」と共同で開発した本プラットフォームは、今年3月に立ち上げた同社のデューデリジェンスプラットフォーム「diginexLUMEN」に組み込まれ、すでに15カ国で5万人以上の労働者に拡大している。
【参照ページ】
(原文)diginexAPPRISE to connect thousands of workers with international brands to improve supply chain transparency
(日本語訳)Diginex、サプライチェーンの透明性を高める プラットフォームを発表