2月8日、気候ソリューション・ソフトウェアのプロバイダーであるWatershedが、最新の資金調達で評価額10億ドル(1,100億円)を達成し、ユニコーンの地位を獲得した。同社は、ベンチャーキャピタル投資家のセコイアとクライナー・パーキンスが共同主導するSeries B roundで7,000万ドル(81億円)を調達したと発表した。
Watershedのソフトウェア・プラットフォームは、企業の気候変動対策プログラムの計画、実施、運営を支援している。Watershedのソリューションは、企業がスコープ1、2、3の排出量を分析・測定し、ダッシュボードでスコープ、カテゴリー、ベンダー、場所などのカテゴリー別にドリルダウンし、業界の同業他社とのベンチマークを可能にする。また、このプラットフォームにより、企業はクリーン電力プロジェクトなどのソリューションの影響を評価し、炭素除去や高品質のカーボンオフセットにアクセスして投資することができ、TCFD、CDP、SASB、GRI基準に準拠した炭素会計報告書を作成することができる。
Watershed社は、本調達資金を雇用の促進や気候ソリューションツールの開発資金に充てるとしている。
今回の資金調達に加え、Watershedは、マーク・カーニーとクリスティナ・フィゲレスという2人の著名なアドバイザーの就任を発表した。カーニーは、カナダとイギリスの銀行総裁を歴任し、国連の気候変動対策と金融に関する特使を務め、Glasgow Financial Alliance for Net Zero (GFANZ) を創設した。フィゲレスは、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局長を務め、パリ協定を主導したほか、気候変動対策に焦点を当てた組織Global OptimismとClimate Pledgeを共同設立している。
【参照ページ】
(原文)Accelerating decarbonization with $70M in new funding
(日本語訳)気候ソリューション・ソフトウェア提供のWatershed、約81億円を調達。ユニコーン企業に