WWFとBeiersdorf、インドネシアでの持続可能なパーム油生産のための協力関係を2026年まで延長
1月24日、ドイツ化粧品大手Beiersdorfと世界自然保護基金(WWF)は、ボルネオ島の自然を守るための共同取り組みを強化することを発表した。Beiersdorfは、ボルネオ島のインドネシア側、西カリマンタンにおける自然保護団体のプロジェクトをさらに4年間支援する予定である。
本プロジェクトは、持続可能なパーム油の栽培を推進し、地元の小規模農家の生活水準を向上させ、自然林のさらなる転換を防ぐことを目指している。本プロジェクトには、Beiersdorfのパーム油誘導体のサプライヤーである特殊化学品メーカー、Evonikも参加している。 BeiersdorfとEvonikは、長期的には自社製品に使用するパーム油誘導体をプロジェクト地域から直接調達することも視野に入れている。
ボルネオ島は世界で3番目に大きな島で、世界で最も重要な熱帯雨林の一つを有し、巨大な生物多様性を誇っている。しかし、この重要な生態系の広大な地域は、ここ数十年でパーム油のプランテーションに転換されている。
BeiersdorfとWWFは2018年から同地域との農家と協働を開始し、RSPO認証のための強固な基礎を築いた。特に、小規模農家がより持続可能な農園管理を行えるようなトレーニングコースを実施し、「Mitra Bersama」協会の設立に成功した。今回のプロジェクト期間中には、約300ヘクタールの土地を共同で所有する「Mitra Bersama」の組合員200人がRSPO規格の認証を取得する予定である。
2022年の世界のパーム油消費量は約7,500万トンと推定され、インドネシアは4,000万トンを超える最大の生産国である。化粧品、医薬品、洗剤、洗浄剤などの業界では約20%のシェアを占めている。
Beiersdorfは、「ニベア」や「ユーセリン」などのスキンケア、ボディケア製品の製造に、年間約3万トンのパーム油誘導体を使用している。同社は、2025年までにパーム由来の原材料を森林破壊を伴わない形で調達することを目標に掲げている。
Evonikは化粧品用の革新的な原料を開発し、Beiersdorfにパーム油誘導体を供給している。両社は数年前からパーム油の持続可能な栽培と透明性のあるサプライチェーンに取り組んでおり、森林破壊を伴わない調達という目標を共有している。
【参照ページ】
(原文)WWF and Beiersdorf extend cooperation for more sustainable palm oil production in Indonesia until 2026
(日本語参考訳)WWFとBeiersdorf、インドネシアでの持続可能なパーム油生産のための協力関係を2026年まで延長