9月20日、バイオ医薬品のグローバル企業であるGSKは、新しい持続可能な調達プログラムを立ち上げ、サプライヤーに対して、排出量・エネルギー・熱・輸送・廃棄物・水・生物多様性などの分野でサステナビリティを約束し改善するよう求め、支援すると発表した。
GSKによると、Climate Week NYCで発表された本プログラムは、自社のサステナビリティ目標達成に向けた取り組みの一環をなすものだ。GSKは2020年後半に、2030年までに気候への影響をネット・ゼロ、自然への影響をネット・プラスにすることを目指す一連のサステナビリティ目標を打ち出した。同社の環境目標には、GSKの全事業所で再生可能な電力の使用と適切な水の管理を100%行うこと、持続可能な方法で調達され森林破壊のない材料を100%使用すること、世界中のGSK販売員の電気自動車の使用を100%に移行することなどが含まれている。
企業の環境負荷のうち、サプライチェーンが大きな割合を占めることはよくある。例えば、製薬業界では、医薬品有効成分(API)の製造は、熱・エネルギー・水の面で資源を大量に消費する。
GSKは、同社のカーボンフットプリントの40%がサプライチェーンに存在し、水・廃棄物・生物多様性への影響の大部分をサプライヤーが占めていると明らかにした。
2023年に開始される新しいプログラムでは、GSKはサプライヤーに対して、排出量の開示、Science Based Targets initiative(SBTi)に沿った炭素削減目標および実施計画の設定、再生可能電力および熱への切り替えなどの対策を求める。さらに、水不足地域におけるウォーターニュートラル、10%の廃棄物削減、GSKの責任ある調達に関する最低基準への準拠、グリーン輸送ソリューションの提供などの要件も設けている。
GSKは、新しい環境持続可能性対策を採用するサプライヤーを積極的に支援し、業界規模での解決策を開発するために、いくつかの業界横断的な共同プロジェクトの開発を主導していると述べている。現在進行中の取り組みとしては、医薬品のバリューチェーンにおける再生可能エネルギーの導入と気候変動対策を加速させることを目的とした「Energize」プログラムなどがある。
【参照ページ】
(原文)GSK launches Sustainable Procurement Programme for suppliers
(日本語訳)GSK、サプライヤー向けに持続可能な調達プログラムを開始