Carlyle、民間クレジット市場向け脱炭素化対応型ファイナンスプログラムを開始

8月2日、グローバルなプライベートキャピタル投資会社であるCarlyleは、気候変動関連目標の達成度に連動した条件で借り手が資金を利用できるようにする、脱炭素化連動型融資プログラムを立ち上げたことを発表した。本プログラムは、米国の民間クレジット市場において初の試みとなる。

本プログラムでは、借り手は脱炭素化目標やその他の気候変動関連の重要業績評価指標(KPI)の達成度に応じて、価格面での優遇を受けることができる。Carlyleによると、適切なKPIの評価とモニタリングについて借り手と協力し、当社のESGチームが借り手の気候関連目標の達成を支援するためのサポートと専門知識を提供するという。

本プログラムの開始は、Carlyleが今年初めに、投資先全体で2050年またはそれ以前に温室効果ガスの排出を完全にゼロにすることを約束し、さらに、過半数所有している企業のプライベートエクイティ、電力、エネルギーのポートフォリオ企業に対して暫定的に排出削減目標を設定し、2025年までにポートフォリオ企業のスコープ1および2の排出量の75%をパリ協定気候目標でカバーするという目標設定をしたことに続くものである。

Carlyleは、モルガン・スタンレー・キャピタル・パートナーズによる家庭用芝生手入れサービス業者フェアウェイ・ローンズの買収と、アメリカン・インダストリアル・パートナーズによるポートフォリオ企業カールスター・グループの借り換えを支援し、脱炭素社会に向けた条件を備えた初の債券融資2件を最近完了したことを発表した。

【参照ページ】
(原文)Carlyle Global Credit Launches Decarbonization-Linked Financing Program
(日本語訳)Carlyle、民間クレジット市場向け脱炭素化対応型ファイナンスプログラムを開始

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-5-21

    ESMA、ESG評価機関規制に関する技術基準案を公表―透明性と利益相反への対応を強化

    5月2日、欧州証券市場監督局(ESMA)は、ESG評価機関に関する新たな規制技術基準(RTS)案を…
  2. 2025-5-21

    個人投資家、サステナビリティ投資への関心依然高く

    4月30日、モルガン・スタンレー・サステナビリティ投資研究所が発表した調査報告によると、世界の個人…
  3. グローバルガバナンス体制構築に向けた実践的ツール紹介

    2025-5-20

    グローバルガバナンス体制構築に向けた実践的ツール紹介

    コーポレートガバナンスは、企業経営に直接的に係る課題であり、あらゆる企業において例外なく重要である…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る