6月15日、Tetra Pakは、Mycorenaと協力して、代替タンパク質ベースの食品用途に向けた真菌発酵のためのグリーンフィールド生産施設を建設する計画を発表した。これは、革新的な食品ソースの探求と進歩を通じて、食の安全・安心にまつわる課題に取り組むというTetra Pakの長期的展望の一環をなすものだ。
スウェーデンのファルケンベルグにある新工場では、菌類から肉の代替品を生産する。工場の第1期では、肉代替製品の原料となるミンチベースの製品を製造する予定である。さらに、Mycorenaは、近い将来、ヨーロッパとアジアの各地に新しい工場を開設し、生産能力を拡大し、地理的な範囲を広げるという野心的な計画を持っている。
世界の温室効果ガス(GHG)排出量の5分の1以上が農業に由来しており、その半分以上が畜産業によるものだ。このような背景から、代替タンパク質は、新しい形の持続可能な食品を設計するための大きな可能性を秘めている。CO2排出量の削減はもちろん、土地や水の使用量も従来のタンパク質と比較して大幅に削減できる可能性がある。これらすべての要因が組み合わさることで、増加する人口に持続可能な方法で食料を供給する道が開かれ、2050年までにバリューチェーン全体でネット・ゼロを達成するというTetra Pakの野望を支えることができる。
菌類発酵は、革新的な食品発酵の一面であり、古くからある自然のプロセスを利用し、微生物学を用いて微生物を小さな生産センターに変えて、肉、魚介類、乳製品に代わるものを含むタンパク質が豊富な製品を作るものである。このプロセスは、従来の植物性食品の食感や味を改善する役割も果たしている。
Tetra PakとMycorenaの関係は2019年にさかのぼり、食品の安全性、可用性、持続可能性の分野で新しい機会を開くのに役立つイノベーション・エコシステムを構築する同社の推進の一部を形成している。Tetra Pakのイノベーション・ネットワークには、スウェーデン、フランス、米国など、さまざまな国のスタートアップが含まれている。
【参照ページ】
(原文)Tetra Pak collaborates with Mycorena on ground-breaking alternative proteins plant
(日本語訳)Tetra Pak、Mycorenaと共同で画期的な代替タンパク質プラントを建設