6月29日、非営利の情報開示プラットフォームであるCDPは、環境データを開示するよう企業に求める金融機関が増えているとし、CDPの質問書に無回答の企業1,473社に回答を催促するキャンペーン「ノン・ディスクロージャー・キャンペーン(NDC)」の2022年活動を開始した。
気候変動の専門家、投資家、規制当局の間では、気候変動との戦いを支援するために企業の透明性を向上させる必要性に同意する人がますます増えている。しかし、温室効果ガス排出量の削減にほとんど貢献しない派手な発表で、企業を「グリーンウォッシュ」していると非難する声も多い。
CDPは、企業が自主的に提出する環境データの世界最大の蓄積機関として成長してきた。
2022年のキャンペーンでは、アムンディ、キャセイフィナンシャルホールディングス、リーガル&ジェネラルなど、31兆ドル以上の資産を持つ263のグローバル投資家が開示要求に参加し、2021年よりも57%多い機関数となったとCDPは発表している。
CDPによると、投資家は応答がないことを証拠に、投資を取り下げたり、取締役会に対して株主決議を提出したりする可能性があるという。自動車メーカー、鉱山会社、製薬会社など対象となる1,473社は、合計で毎年4,800メガトン以上の二酸化炭素相当を排出していると推定される、と発表した。
CDPによると、これらの企業の3分の2以上が、少なくとも気候変動への影響について開示するよう求められている。しかし、水の安全保障と森林に関連する影響については、企業の数が大幅に増加していることを指摘した。
CDPが昨年行ったキャンペーンでは、これまでで最も高い回答率となり、投資家に選ばれた後の2020年と比較して60%近く多くの企業が詳細を開示している。
先週、米国上場企業の業界団体は、米国企業に温室効果ガスの排出量を開示させるという、証券取引委員会の画期的な提案に反発した。
【参照ページ】
(原文)Non-Disclosure Campaign
(日本語訳)非開示キャンペーン