3月7日、国際銅協会(ICA)は、加盟企業は2050年までにスコープ1及びスコープ2の排出量をネットゼロにするという目標に向けて連携することをロードマップ「Pathway to Net Zero」で約束した。スコープ3については、総排出量を最大85%削減する。
銅の需要は2050年までに2倍になると予想されたことを受け、本ロードマップでは、ICAの加盟企業に対して、スコープ1および2の排出量を2030年までに30~40%、 2040年までに70%〜80%、スコープ3排出量は2030年までに10%、2040年までに30~40%、2050 年までに60~70%削減する。
銅精錬は、2018年に推定9,700万トンのCO2を排出した。スコープ2排出量はこれらの46%を占め、続いてスコープ3が31%、スコープ1が23%あった。 この結果は、鉱業および金属部門の排出量の2%に相当し、世界の人為的排出量の0.2%に相当する。
ICAは、ロードマップの目標を達成するためには、特定の業界のニーズと政策目標も満たす必要があると推定している。 これらには、排出量削減のための革新的な技術のさらなる研究開発や、地域の電力網の脱炭素化が含まれる。
ロードマップには、ICA加盟企業が、市場に対応した開発中の技術に基づく4つの削減手段(代替燃料、機器の電化、グリーン電力、エネルギー効率)を通じて、スコープ1および2の排出量をどのように削減するかが示されている。
銅産業は、膨大な数のエネルギー生成、エネルギー伝送、デジタルアプリケーション、及びエネルギー使用製品で使用される重要な原材料を生産している。 銅はカーボンニュートラルな経済への移行に不可欠であり、その結果、銅の世界的な需要は2050年までに2倍になると予想されている。
【参照ページ】
(原文)International Copper Association Pledges to Tackle Carbon Emissions to Achieve Net Zero by 2050
(日本語訳)国際銅協会、2050年までにネットゼロを達成するための炭素排出量への取り組みを宣言