3月23日、カナダ政府は、グリーンインフラやその他の気候・環境保護関連事業への投資資金として50億カナダドル(約4,852億円)を調達し、第1回グリーンボンドの募集を完了したことを発表した。
政府の発表によると、この債券に対する需要は旺盛で、募集の2倍以上の110億ドル(約1兆670億円)以上のオーダーブックが集まった。環境と社会に配慮した投資家が購入者の72%を占め、海外投資家が45%を占めた。
カナダは、昨年4月に発表した2021年度予算において、2050年までにネット・ゼロを達成し、2030年までに排出量を40~45%削減するという同国の気候・環境目標達成のための資金調達として、初のグリーンボンドを発行する方針を発表している。政府は6月、この募集のストラクチャリング・アドバイザーとしてHSBCとTD証券を任命し、グリーンボンドの枠組み設計に関する助言、進行中のプログラムの開発支援、初回発行のサポートを行っている。
今月初めに発表されたカナダのグリーンボンド・フレームワークは、今回の調達資金の適格支出分野、プロジェクトの評価・選定に用いられるプロセス、配分および影響報告義務について概説している。本フレームワークで投資対象となるのは、クリーンな輸送手段、生きた天然資源と土地利用、エネルギー効率、陸上と水中の生物多様性、再生可能エネルギー、気候変動への適応、持続可能な水と廃水管理、循環経済に適応した製品・生産・技術・プロセス、汚染防止と制御などである。
【参照ページ】
(原文)Canada issues inaugural green bond
(日本語訳)カナダ、50億ドルのグリーンボンドを発行