3月3日、CDPは、企業の気候変動対策と関連する情報開示の状況を評価した新レポートを発表した。本レポートは、企業の気候変動情報開示における大きなギャップを示しており、信頼できる排出削減目標を有していると評価された企業は3分の1強、気候変動に焦点を当てたCDPの主要指標をすべて報告している企業は1%未満であることが明らかになった。
本レポートは、2021年にCDPに開示された13,000以上の組織に基づいている。CDPは、2021年調査から「気候変動」「森林」「水」の主要な環境カテゴリーにわたる企業スコアを発表している。
CDPの報告書から得られたその他の主な結果として、業種別では金融サービス・電力・化石燃料セクターで気候変動計画の開示率が最も高く、24の指標すべてについて報告している企業は5%であった。運輸・アパレル業界は0.3%未満と最も低かった。CDPは約4,800社が気候変動に関連するリスクや機会が自社の戦略にどのような影響を与えたかを報告しているが、そのうち低炭素移行計画を策定している企業は半数に過ぎないことを明らかにしている。
また気候変動対策の主要な開示項目のうち、目標に関する開示率は圧倒的に低く、絶対値目標や原単位目標を含むネット・ゼロ目標の詳細を完全に開示している企業はわずか6%であった。最も詳細な開示がみられたのは、財務計画とガバナンス、ポリシーであり、70〜90%の企業が開示している。