Elanco、家畜のカーボンフットプリントを評価・対処するためのツールを販売開始

Elanco、家畜のカーボンフットプリントを評価・対処するためのツールを販売開始

2月7日、動物用医薬品メーカーのElancoは、畜産事業のカーボンフットプリントを評価する分析エンジンや、畜産業による炭素クレジットの取得と請求を支援する新会社Athian社の設立など、米国の畜産業の持続可能性への取り組みを促進するための新ツールの提供開始を発表した。

Elancoは、イノベーション、アナリティクス、価値創造、レピュテーション・ナラティブの4つの主要分野を通じて、顧客のネット・ゼロ・エミッション達成を支援する。同社によると、この新しいリソースは、アナリティクスとバリュー・クリエーションの両取り組みにおける同社の進捗を示す。

Elancoの新しい分析ツールであるUpLookは、GHG排出量や事業のフットプリントの主要因を予測・特定し、生産者に現在のスチュワードシップ努力の基準値を提供するよう設計されている。同社によると、このベースラインの確立と進捗の追跡が、生産者の認証と炭素削減の収益化への第一歩となる。同社は、本システムの最初の試験運用を牛の給餌業者向けに開始し、第2四半期には利用可能になると述べている。

Athianは、ベンチャースタジオのハイ・アルファ・イノベーションとの提携により設立され、GHG削減量とUpLookのようなサービスによる炭素吸収量を検証・認証することで、畜産業界が持続可能な取り組みによって得た炭素クレジットを、売買することを目的としている。 同社は、生産者のデータを集約し、炭素クレジット市場を創設することで持続可能な取り組みから得られる価値の収益化を目指す。Elancoによると、Athianは農家や牧場主がこの価値をフードシステム内にとどめ、炭素クレジットがフードチェーンから他の産業に流出しないよう支援することもできると述べた。

Elancoはまた、農家や牧場主が自分の土地、家畜、事業を以前より良い状態で残したいという願いに触発されたイニシアチブ、Leave it Betterを立ち上げており、これは同社の牛のサステナビリティ支援活動の包括的プログラムとして機能する予定である。このプログラムは、生産者教育、技術革新、パートナーシップを含む予定である。

【参照ページ】
(原文)Elanco Adds New Tools to Advance U.S. Livestock Sustainability Efforts
(日本語訳)Elanco、家畜のカーボンフットプリントを評価・対処するためのツールを販売開始

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. 2025-7-9

    ISSB、SASB基準の包括的見直し案を公表

    7月3日、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、SASB基準の改訂案およびIFRS S2実…
  3. 2025-7-8

    欧州198団体がサステナブルファイナンス規制の骨格維持を要請

    7月1日、欧州持続可能投資フォーラム(Eurosif)を含む198の投資家・企業団体は、EUのサス…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る