bp、気候変動への取り組みを強化、ネット・ゼロの目標をエネルギー製品に拡大

bp、気候変動への取り組みを強化、ネット・ゼロの目標をエネルギー製品に拡大

2月8日、エネルギー大手bpは、今後数年間のエネルギー転換を大幅に拡大する投資計画を発表し、より広範囲で野心的な排出削減目標も明らかにした。

bpは2020年に、国際石油会社から総合エネルギー企業への転換を図る長期戦略を開始し、石油・ガス生産を長期的に削減する一方で、低炭素エネルギー源への投資拡大を目標としている。今回の更新で、bpはこれらの目標に向けた新たな目標を発表し、「移行成長事業」の設備投資全体に占める割合を2025年までに40%以上、2030年までに50%程度に高めることを明らかにした。

bpは、バイオエネルギー、利便性、EV充電、再生可能エネルギー、水素などトランジション成長事業を明確にしている。これらの分野における同社の主要な目標には、2030年までに50GWの再生可能エネルギー発電容量達成やEV充電ポイント網の10万台以上の拡大、5つの大規模バイオ燃料プロジェクトへの投資が含まれている。

bpは同時に一連の排出量削減目標を発表し、2050年までに販売するエネルギー製品からのライフサイクル排出量をネット・ゼロにするというスコープ3の目標を新たに設定した。石油・ガス会社の二酸化炭素排出量の大部分は、通常、製品の使用が占めている。また、製品排出量の目標の範囲は、物理的に取引されるエネルギー製品の販売にも拡大し、2030年までにこれらの製品のライフサイクル炭素強度の15~20%削減を目標としている。加えて、bpは業務上の排出量削減の中間目標を従来は30~35%としていたが、2030年までに50%に引き上げた。

【参照ページ】
(原文)Full year 2021 results – update on strategic progress
(日本語訳)bp、気候変動への取り組みを強化、ネットゼロの目標をエネルギー製品に拡大

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る