三菱ケミカルHD、2050年カーボンニュートラル実現に向けた方針を策定

10月20日、三菱ケミカルホールディングスは、2050年カーボンニュートラル実現に向けた方針を策定したと発表した。

同社は2020年2月に発表した中長期経営基本戦略「KAITEKI Vision 30」において、GHGインパクトニュートラルの達成を2050年にめざすべき社会の一つの条件として掲げ、バリューチェーン全体を通じたGHG低減・有効活用等の施策をすすめてきた。

そして今回世界各国・地域の状況を踏まえ、以下の通り、グローバルなGHG削減目標(Scope 1, Scope 2)および方針を策定した。

1点目は、2030年度までに温室効果ガス(GHG)排出量を、グローバルで29%削減(2019年度比)することである。製造プロセスの合理化、自家発電用燃料転換等による削減のほか、2030年度における世界各国・地域における電源構成に基づくCO2排出係数が下図の通りとなることを前提とする削減(外部要因)により、2030年度までにグローバルにおけるGHG排出量を29%削減(2019年度比)する。

2点目は2050年までにGHG排出量を実質ゼロとするカーボンニュートラルを達成することである。各国政府・機関・企業等のイニシアティブによる以下の条件(外部要因)を前提として、製造プロセスの合理化継続、バイオマス原料の活用やCO2の原料化等のイノベーションの実装、さらには植林等によるカーボンオフセットを含め、2050年までにGHG排出量をネット・ゼロとする。

同社は、上記カーボンニュートラル目標を達成するために、2030年までにおよそ1,000億円の設備投資を見込んでいる。

【参照ページ】
2050年カーボンニュートラル実現に向けた方針を策定

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  2. ESMAのESG評価機関規則がもたらす変化と企業への影響(26年7月適用)

    2025-6-30

    ESMAのESG評価機関規則がもたらす変化と企業への影響(26年7月適用)

    2025年6月20日、欧州証券市場監督局(ESMA)が策定を進める新たなESG評価規則「Regul…
  3. 2025-6-26

    EU炭素国境措置、簡素化で合意 中小企業の9割が対象外に

    6月13日、欧州議会とEU理事会は、域外からの輸入品に事実上の炭素税を課す「炭素国境調整メカニズム…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る