ブリヂストン、東北大学らとプラスチックのマテリアルリサイクル技術確立のための共同研究を開始

11月29日、ブリヂストンはプラスチックの一種であるポリオレフィンのマテリアルリサイクル技術確立に向けた共同研究を東北大学・産業技術総合研究所・滋賀県立大学と開始したと発表した。

この研究は、電子顕微鏡による観察で結合の強靭化を「観る」、分子構造解析で接着の理由を「解く」、適切な材料を合成して「操る」という技術を組み合わせ、繰り返しリサイクル可能なポリオレフィン材料の開発を目指すものである。

国内の廃プラスチックのマテリアルリサイクル率は22%にとどまり、ポリオレフィンが廃プラスチックの主要な構成成分である一方、混在した不純物が原因で再生素材の強度が低下する課題がある。本研究では、ブリヂストンが開発した高分子ESBを用い、ポリエチレンとポリプロピレンの界面強靭化を図るとともに、分子レベルでそのメカニズムを解明し、最適な分子設計を行う。

このプロジェクトは、JSTの2024年度CREST事業に採択され、2024年10月から2030年3月まで実施される予定である。東北大学が「観る」、産総研が「解く」、滋賀県立大学とブリヂストンが「操る」役割を分担し、互いにフィードバックすることで、新たな資源循環型ポリオレフィン材料の開発を推進する。

【参照ページ】
(原文)プラスチックのマテリアルリサイクル技術確立に向け共同研究を開始

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    2025-3-31

    ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  2. 2025-3-27

    【GPIF発表】「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」選定結果

    3月11日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、国内株式の運用を委託している運用機関に対…
  3. 2025-3-24

    CDP、ESRS報告基準との対照表を発表

    3月18日、欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)と国際的な非営利団体であるCDPは、欧州サステナ…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る