9月10日、野村アセットマネジメント株式会社は、金融機関による投融資を通じた温室効果ガス排出量を計測・開示する国際的な取組み「Partnership for Carbon Accounting Financials(PCAF)」に加盟したと発表した。
PCAFは2015年に欧州金融機関を中心として発足した国際的なパートナーシップで、世界中の金融機関が協力し、投融資ポートフォリオにおける温室効果ガス排出量を計測・開示する手法を開発している。加盟機関は金融業界向けのグローバルな温室効果ガス排出量を計測・開示基準を共同で開発しており、気候変動のリスクを評価し、パリ協定に沿った目標設定や脱炭素社会を実現するための効果的戦略の策定が可能になる。
2050年に向けて脱炭素社会およびネット・ゼロ実現の機運が世界的に高まっているが、株式や社債以外のアセットクラスにおける温室効果ガス排出量の計測には多くの課題があるとして、野村AMはPCAFと協力した取り組み姿勢を打ち出す。
PCAFは、金融業界からのグローバルかつ標準化された温室効果ガス排出量の計測・開示基準に対する要望に応えるため、金融業界向けに独自のグローバルな基準を20年11月に公表している。野村AMは、この基準やデータベースを活用して、投資ポートフォリオの温室効果ガス排出量を計測・開示するとともに、PCAFおよび加盟機関と連携して、アジア太平洋地域における投融資ポートフォリオの温室効果ガスの計測・開示を促進していく。