公取委、スマホソフトウェア競争促進法を12月18日施行へ 指針案など公表し意見募集開始

LINE

5月15日、公正取引委員会は、「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律(スマホソフトウェア競争促進法)」の施行日を12月18日とすることを発表し、関連政令・規則案および指針案等に関する意見募集(パブリックコメント)を開始した。同法は2024年6月に成立・公布され、アプリストアやブラウザ、検索機能などスマートフォンに不可欠な特定ソフトウェアの競争環境を整備することを目的とする。

公表された政令案等は、事業規模の基準を定める内容や、公取委による意見聴取手続きに関する規則改正、さらに企業が不当行為を是正するために自主的に申し出る「確約手続」の運用方針など多岐にわたる。なかでも注目されるのは「スマホソフトウェア競争促進法に関する指針(案)」で、優越的地位の濫用や競合製品の排除といった行為への対応方針が明記されている。

意見募集の対象は政令や規則案、ガイドライン案など計6件。6月13日23時59分までに、e-Govサイトまたは電子メール・郵送で意見提出が可能。提出の際は、対象案の明記や個人・団体の別の記載が求められる。公取委と経産省は、提出意見のうち個人情報を除いた内容を公表する予定で、内容の質が重視されるため、同一意見の多数提出は考慮されないとしている。

今後、提出意見を踏まえて政令・指針等が正式決定され、スマホソフトウェア競争促進法は12月に施行される。公正取引委員会と経済産業省は、事業者・関係者に対し適切な周知と対応を求めている。

(原文)(令和7年5月15日)「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律第三条第一項の事業の規模を定める政令等の一部を改正する政令(案)」等に対する意見募集について

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成しています。今後の動向により内容は随時更新され…

ピックアップ記事

  1. 【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    2025-10-15

    【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…
  2. 【特別対談】サステナビリティ情報開示の進展が企業価値向上を実現。AI/テクノロジー活用への期待(後編)

    2025-10-15

    【特別対談】サステナビリティ情報開示の進展が企業価値向上を実現。AI/テクノロジー活用への期待(後編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…
  3. AI時代のサステナビリティ情報開示のポイント ー現状チェック項目付ー

    2025-10-13

    AI時代のサステナビリティ情報開示のポイント ー現状チェック項目付ー

    サステナビリティ情報開示は、アナリスト(人間)が読むことを前提とされた構造になっているが、近年は主…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る