日本のMSC CoC認証取得事業者が400社を突破 世界3位の規模に拡大

10月30日、国内でMSC CoC認証を取得した事業者数が400社を超えた。MSC「海のエコラベル」は、環境に配慮したサステナブル漁業で獲られた水産物の証であり、世界70カ国以上で普及している。日本でも600品目を超えるMSC認証製品が販売されている。認証水産物をサプライチェーンで確実に管理するためには、非認証品との混在を防ぐMSC CoC(CoC=Chain of Custody)認証が必要となる。

日本で初めてMSC CoC認証が取得されたのは2006年4月で、その後認証取得事業者は着実に増え、現在は中国、アメリカに次ぐ世界3位の規模に達している。特に2016〜2019年にかけて急増し、前年比35〜40%超という高い伸び率を記録した。この背景には、水産資源の危機意識の高まりや、2015年に採択されたSDGsの浸透があるとみられる。新型コロナウイルス流行初期には一時的な伸びの鈍化があったものの、その後は再び増加に転じた。

認証取得事業者は、商社、加工企業、卸売・仲卸、小売、外食企業、ホテル、給食会社など多岐にわたり、近年はマグロ・カツオ類を扱う事業者の取得が増えている。国内外で同魚種のMSC漁業認証が拡大していることが影響している。

また、ホテルやレストランなど外食産業、さらにそれらに水産物を供給する食品卸売業者からの問い合わせや取得が増加しており、従来は小売や水産企業が中心だったサステナブル・シーフードへの関心が外食分野にも広がっている。

MSCジャパンは、認証取得事業者との連携を一層強化し、今後も国内でのMSC認証水産物の普及拡大を進める方針だ。

(原文)MSC認証水産物を扱うためのMSC CoC認証の取得事業者数が日本国内で400を突破 中国、アメリカに次ぐ世界3位の水準に

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