DHLとAFKLMP、航空貨物の脱炭素化で新枠組み合意 排出削減権に重点

12月18日、DHLグローバルフォワーディングとAir France KLM Martinair Cargo(AFKLMP)は、航空貨物分野の脱炭素化を目的とする新たなフレームワーク契約を締結した。2022年に開始した両社の戦略的パートナーシップを基盤とし、今回の合意では「排出削減権(Emission Reduction Rights)」を中核に据え、市場で即時活用可能なブック・アンド・クレーム方式の整備を明確に打ち出した。

新契約の一環として、DHL Global Forwardingは、WTW(Well-to-Wheel)ベースで二酸化炭素換算3万5,000トン分の排出削減権に関する作業指示書へ署名した。これは従来の持続可能な航空燃料(SAF)の単発的な調達を超え、長期的かつ構造化された手法によりSAFの導入拡大とデジタル検証プロセスの確立を進める取り組みである。

AFKLMPは過去5年間、DHLの「GoGreenキャリア評価プログラム」において主要パートナーの一社として位置付けられてきた。両社は、実際の輸送ルート上でSAFが利用できない場合でも、企業規模を問わず信頼性と拡張性を備えた排出削減を可能にするブック・アンド・クレームモデルの高度化を共通目標としている。

今回の合意は、DHLグループが2030年までに航空分野でのSAF利用率を30%へ引き上げる目標達成に向け、測定可能な排出削減と国際的に適用可能な市場メカニズムの基盤を築くものとなる。

(原文)DHL expands partnership with Air France KLM Martinair Cargo, signs new framework agreement for emission reduction rights

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