沖縄でE10ガソリン先行導入へ 政府がアクションプラン進捗を公表

11月25日、経済産業省資源エネルギー庁は、ガソリンへのバイオエタノール導入拡大に向けた最新の取組状況を公表した。資料によれば、2030年度までに最大濃度10%の低炭素ガソリン(E10)の供給開始を目指す計画の一環として、2028年度に沖縄本島で先行導入を実施する方針が示された。先行地域の選定理由として、過去にE3・E10の実証事業を行った設備が活用可能であること、島嶼地域で供給範囲が明確であること、気候条件下での品質管理検証が適していることなどが挙げられている。

先行導入では、ガソリンとバイオエタノールを出荷基地でラインブレンディングする方法を採用する計画だ。SS(サービスステーション)での混合は設備負担が大きく、品質確認義務も生じるため採用しない。E10導入後の需要見込みについて、資料は沖縄におけるE10対応車の給油シナリオを示し、年間最大約13万kLの消費ポテンシャルを試算している。

アクションプラン全体では、燃料品質・車両規格の改正、供給インフラ整備、エタノール調達、誤給油対策、消費者向け広報などを段階的に進める工程が整理された。E10規格は2027年度末、E20規格は2028年度末の改正を目指し、車両側の評価試験や部材耐性の確認も並行して進む。

政府は、先行導入の実績を踏まえて拡大範囲を検討し、官民連携で導入拡大を進める方針であるとした。

(原文)ガソリンへのバイオエタノール導入拡大に向けた取組について

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