RWEとアマゾン、洋上風力電力で長期契約

2月3日、ドイツのエネルギー大手RWEと米IT大手アマゾンは、ドイツ北海で進められている洋上風力発電事業「ノルトゼークラスターB」から110メガワット(MW)の電力を供給する長期購入契約(PPA)を締結したと発表した。再生可能エネルギーの拡大と脱炭素化の加速を目的とした取り組みで、両社の協力関係をさらに強化する。
今回の契約は、2025年6月に締結された戦略的提携協定に基づくもので、RWEはアマゾンの脱炭素目標を支援し、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)はRWEのデジタル化を技術面で支えている。110MWの発電量は、年間でドイツの約13万9千世帯分の電力に相当するとされる。
ノルトゼークラスター洋上風力発電所は、ドイツ北部のユイスト島沖約50キロに位置する大規模プロジェクトで、2段階に分けて開発が進められている。第1期の「ノルトゼークラスターA」は出力660MWで、2027年初めの稼働を予定している。第2期の「B」は900MWの追加設備を計画し、2029年の商業運転開始を目指す。
事業はRWEが51%、ノルウェー政府系投資機関が49%を出資する共同プロジェクトで、アマゾンのような大口需要家の参加により、ドイツの電力システムの脱炭素化を後押ししている。
RWE供給・取引部門のウルフ・ケルスティン最高商務責任者は、「アマゾンとのPPAは、ドイツの脱炭素化を加速し、長期的な電力供給の安定性を高める重要な取り組みだ」と述べ、大規模洋上風力の拡大が持続可能なエネルギー体制の構築につながると強調した。
今回の契約は、アマゾンが2040年までに事業活動全体で実質的な温室効果ガス排出ゼロを達成する目標を支えるものとなる。同社はドイツ国内ですでに6か所の太陽光発電設備を運営しており、今回の契約は同国で4件目の大規模洋上風力PPAとなる。
これら10件の再生可能エネルギープロジェクトの総発電容量は790MWを超え、すべて稼働すれば、約100万世帯分の電力を賄う規模になる見通しだ。
アマゾンの中欧地域責任者ロッコ・ブラウニガー氏は、「ドイツが近代的で脱炭素型のエネルギー社会へ移行する中で、RWEとの協力は重要な役割を果たす」と述べ、長期的な再生可能エネルギー投資を継続する姿勢を示した。
アマゾンはこれまで、世界各地でRWEの再生可能エネルギー事業を通じて、合計100万キロワット(1GW)以上の電力供給契約を結んできた。今回の契約は、両社にとって米国外で初の協力事例となる。
再生可能エネルギーの導入拡大を背景に、企業間の長期電力契約は今後も増加するとみられ、脱炭素と安定供給を両立させる手段として注目を集めている。
(原文)RWE and Amazon sign Power Purchase Agreement for offshore wind power from Nordseecluster B project
(日本語参考訳)RWEとアマゾン、Nordseecluster Bプロジェクトの洋上風力発電に関する電力購入契約を締結

